再審2

Xは、Yに対し損害賠償請求の訴えを提起しましたが、第一審で敗訴しました。控訴審でもXの控訴を棄却する判決が平成一五年六月三日Xに送達され、さらに上告審でも上告棄却の判決が平成一六年八月三〇日に言い渡されました。Xは、同年九月二二日控訴審判決に対し再審の訴えを提起し、判決の基礎となった証人Aの証言が虚偽であり、それについては検察庁で取調べ中であると主張しました。
裁判所は、どのような裁判をすべきでしょうか。かりに、Xが平成一六年一〇月一五日になって「再審訴状補正書」を提出し、判決には判断遺脱がある旨を追加的に主張したとすればどうでしょうか。
これについて再審の訴えを不適法として却下する判決があり、これに対する上告審係属中の平成一七年一一月一五日、Aの偽証につき有罪判決が確定したことを知ったXは、ただちにその旨の上告理由補充書を提出しました。裁判所は、どのような裁判をすべきでしょうか。
これについて平成一八年三月八日上告棄却の判決を受けたXは、同年四月三日、前記平成一五年控訴審判決に対し、Aの偽証につき有罪判決があったことを理由として、再び再審の訴えを提起しました。この訴えは適法でしょうか。
Aの有罪判決が平成二二年四月一日に確定したと仮定すれば、その後にXは再審の訴えを提起できるでしょうか。

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証人Aの証言が判決の証拠となっている場合は、四二〇条一項七号にあたり、可罰行為について有罪判決確定の同条二項の要件を充足しなければ、再審の訴えは不適法として却下されます。少教説は要件の存在なくとも再審の訴えは適法であり、要件を具備しないときは再審は棄却されるとします。Xの判断遺脱の主張は、控訴判決において知り得た判断遺脱を上告により主張しなかったのであるから、特別事情を主張しないかぎり、再審の訴えの補充性により再審の訴えは却下されます。
上告審係属中にAの偽証罪が確定し、Xはその旨の上告理由補充書を提出した場合、上告理由書提出期間内では上告の適法要件が充足されたことになりますが、期間経過後に上告理由補充書を提出した場合の裁判所の扱いにつき争いがあります。学説は、原審の口頭弁論終結後、上告審係属中に四二〇条二項の要件を具備するにいたれば、原審の却下判決は再審の訴えを提起しうる事由を看過した違法があるに帰すると主張し、最高裁は、証人に対する起訴事実について、原審口頭弁論終結後に有罪判決が確定した旨を主張しても、有罪判決確定の事実は原判決に対する再審の訴えの再審事由になるものではないとして棄却します。
Xは上告棄却の判決を受けても、有罪判決の確定を理由として上告棄却判決の言渡し目から三〇日以内に再審の訴えを提起することができます。Xが有罪判決確定の事実を知った目から三〇日以上経ってから上告棄却の判決がなされたときは、Xが上告判決により裁判所の判断を受けられないことを知ったことが、再審事由を知ったことにあたり、上告棄却判決の言渡し日より三〇日以内に再審の訴えを提起したので、この訴えは適法です。
控訴審判決が確定してから五年以上を経過した後に再審の訴えを提起したとき、四二四条四頂「再審ノ事由カ判決確定後二生シタルトキ」を四二〇条一項八号の場合に限定すれば、本設例の場合再審の訴えの否定につながる。有罪判決確定の事実が判決確定後に生じたときは五年の期間は事由発生の日から起算すると解すれば、Xは再審の訴えを提起できます。

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