独立当事者参加1

Yは、Aからダイヤモンド入りの腕輪一個を安い価格で譲り受けましたが、Xは、その腕輪は自分の所有で先日盗まれたものだと主張して、Yに対し返還請求の訴えを提起しました。この訴訟に、Zが民事訴訟法七一条による参加を申し出て、腕輪はZがXから贈物として受けとり、X方に預けておいたところ盗まれたものだ、と主張ました。
参加にさいし、Zは、XおよびYに対する関係で、それぞれ、どのような判決を求めるべきでしょうか。
XがZの所有権を争っていない場合、Zは、Yだけを相手方として参加することが許されるでしょうか。
ZがXおよびYを相手方として参加した後に、Xは、訴えを取り下げることができるでしょうか。
Xが訴えを取り下げた場合と訴訟から脱退した場合とでは、訴訟上どのような差異を生じるでしょうか。
Xが脱退した後にY、Z間で訴訟が続けられ、判決が確定したとします。X・Y間、Y・Z間、X・Z間で、それそれ、どのような効力が生じるでしょうか。
Zが独立当事者参加をすることは、補助参加をする場合と比較して、どのような利点が認められるでしょうか。

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参加の趣旨として、Zは、Xに対しては腕輪が自己の所有に属することの確認、Yに対しては腕輪の引渡しもしくは給付の判決を求めるのが通常で。
民事訴訟法七一条後段の場合には少なからず生ずる問題であり、その取扱いにつき従来、判例、学説上争いがありましたが、最大判昭和四二年九月二七日は、七一条の参加訴訟が三面訴訟であることを述べたうえで、「当事者の一方のみを相手方とすることは許されない」と判示しました。かりにZがYだけか相手方として七一条の参加を申し立てたときは、Xをも相手方とするよう補正を命じ、従わないときは却下を免れませんが、なお追加的共同訴訟の提起とみなす余地はあります。
Xによる訴えの取下げを認める点では学説、判例とも一致しているが、Yのみの同意で足りるでしょうか、Zの同意を有要するかの点で争いがあります。後者が優勢か。取下げを認めないとするものは目下みあたりません。取下げがあれば三面訴訟は解消して、ZのXとYを共同被告とする二面訴訟に還元されます。
Xが脱退すれば、三面訴訟は解消して、ZのYを被告とする二面訴訟になると通常解されますが、脱退をたんなる条件付請求の放棄、認諾と考えれば、Xはなおも当事者であり、三面訴訟は維持されていると解されます。脱退にはYの同意で足ります。取下げのときは、判決の効力はX・Y間では生じません。
脱退したとき、Y勝訴の判決が確定すれば、X・Y間ではXの請求棄却、X・Z間ではZの請求棄却についても判決の効力が生じます。Z勝訴の場合は、X・Y間ではXの請求棄却、X・Z間ではZの請求認容についても判決の効力が生じます。
普通はX・Y間での判決の効力は第三者Zには及ばないと解せられるので、Zが補助参加しても共同訴訟的補助参加とはならないから、訴訟追行上大きな制約を受けます。ただXはYに対する訴訟を所有者たるZのために追行するものと解すれば、X・Y間の判決の効力はZに及び、Zは共同訴訟的補助参加人となるから大差なくなります。

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