補助参加2

ZがXから金五〇万円を借り受けたさい、Yは、Zのために連帯保証をしました。債務の期限がきて、XはYを相手どって金五〇万円の支払いを請求する訴えを提起したところ、ZはYの側に補助参加をしました。
第一回口頭弁論期日に、Yは、あらかじめ答弁書を出さないまま欠席し、Zだけが出頭しました。裁判所はどう処理すべきでしょうか。
第一審ではYが敗訴しました。この判決は、Yには五月一日に送達されましたが、Zへの送達は五月一〇日でした。Yは控訴を提起しませんでしたが、Zが五月一七日に控訴状を第一審の裁判所に提出しました。この控訴は適法でしょうか。
YとZは、弁済、免除および消滅時効の完成を主張して争いましたーたが、認められず、X勝訴の判決が確定しました。YはXに五〇万円を支払い、Zを相手どって求償の訴えを提起しました。この後訴において、Zは、貸金償務はYが支払うまでもなく、Xに対するZの売掛代金債権をもってする相殺によりすでに消滅していたことを主張できるでしょうか。
設例の訴訟で、XがZにこの貸金役務を免除しか事実が認められるとして、Y勝訴の判決が確定した後、XはZを相手どって同一貸金の支払いを求める訴えを提起したとします。
前訴の確定判決は、この後訴につきどのような影響を及ぼすでしょうか。

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補助参加人が出頭して訴訟行為をなす以上、当事者欠席の効果は生じません。補助参加人の訴訟行為は被参加人がなしたと同一の効果を持ちます。したがって裁判所としては、Zに訴状陳述に対する認否を行なわせることになります。
通説、判例によれば、通常の補助参加の場合、補助参加人の不服申立ては被参加人の不服申立期間内に限られるとされています。補助参加の性質上、被参加人がなしえなくなった訴訟行為は参加人もなしえないという理由からです。この立場に立てば、Zの本件控訴は期間を経過した不適法な控訴ということになります。しかし、はたして通説、判例によるこの帰結は充分に説得的か、補助参加人の地位をどうみるかとも関連して有力な異論の存するところです。
いわゆる参加的効力が、判決主文中の訴訟物たる権利関係に対する判断のみならず、判決理由中の事実上、法律上の判断に対しても及ぶものであることについては、現在ではほぼ異論がありません。しかしながら、判決理由中のどのレベルの判断に効力が及ぶのかについては必ずしも明らかではありません。Zが前訴において相殺による主債務の消滅を主張することが具体的に期待できた以上は、後訴におけるZのかかる主張は民事訴訟法七〇条により排斥されるとみるべきではないでしょうか。
通説に よれば、七〇条の効力は、敗訴の責任を被参加人、参加人間に衡平に分担させる趣旨だとされているので、被参加人勝訴の場合には効力は及ばず、また、参加人、相手方との間にはこの効力は及ばないことになります。この立場によれば、前訴判決は後訴に対し少なくとも法的にはなんらの影響を及ぼしません。
しかし、このような帰結がはたして妥当でしょうか。ここでも有力な少数説が存します。この問題も含めて、補助参加論は揺れに揺れています。

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