補助参加1

Xが、友人Aを空港に迎えにいき、タクシー(Zの個人営業)で自宅に向う途中、そのタクシーが向うから走ってきたダンプカー(Y会社)と衝突し、XとAとは、ともに重傷を負いました。Xは、ダンプカーの運転手の過失による事故として、Yを相手どって損害賠償請求の訴えを提起したところ、Yは自分の側には過失はない、かりにそうでないとしてもZにも過失がある、と主張するとともに、Zに訴訟告知をしました。一方Aは、Xの側に補助参加の申出をしました。
Aの補助参加の申出に対し、Yは異議を述べました。裁判所はどう処理すべきでしょうか。
Zは、Yの偏に補助参加する利益を有するてしょうか。また、YからZに対して訴訟告知をしておくことは、Yにとってどのような意義を有するでしょうか。
Yから訴訟告知を受けたZとしては、事故の責任はもっぱらYにあると信じているので、むしろXの側に補助参加したいのですが可能でしょうか。
Zが、XとYとの双方に補助参加をすることは許されないでしょうか。
別訴で、XがZに対する損害賠償請求の訴えを提起したところ、Zは、訴訟の途中で家出をし、行方がしれません。訴訟の成りゆきを心配した妻Bが夫Zの側に補助参加をすることはできるでしょうか。

スポンサーリンク

お金を借りる!

通説によればAの補助参加は認め難いことになります。Xの損害賠償請求権の成り行きいかんによって、直接かつ論理必然的にAの損害賠償請求権が決まってくるという関係にはなく、AはいわばXと同様の地位境遇にある第三者として、たんに事実上の利害関係を有する第三者 にすぎないとみなされるからです。もっとも、X、Y間の訴訟における判断がA、Y間の訴訟に及ぼすであろう事実上、経験則上の効果ということでは、はたして補助参加の理由となりえないのかどうかは再考の余地がありそうであり、判例では、同様の地位境遇にある第三者の補助参加を許容したものがあります。
過失がZにもある場合には、Zは後日Yから求償を受ける関係にあります。故に、Zには、Yの側に参加して、たとえばXの損害額等を争う利益が認められます。YからZに訴訟告知をしておくことは、Y敗訴後のZに対する求償権を保全しておく意味があります。
ZのX側への補助参加が認められるかどうか、通説によれば必ずしも明らかではないが、もしX、Y間の訴訟で事故の責任は全面的にZにありとされてXが敗訴した場合には、Zとしては、たとえ事実上であれ、非常に不利益な立場に追いこまれます。参加を認める余地は十分にあると思われます。
本例のように争点によって利害が共通したり相反したりする場合には、補助参加申出としては「この訴訟に補助参加する」ということで足りるとみなし、あとは争点いかんによって共同戦線を張る当事者を変えるという、流動的工作力的な地位を認める立場もあります。
通説によれば、事実上、経済上の利益にすぎないとして否定的です。ただし、名古屋高決昭和四三年九月三〇日によれば、参加の利益が認められる可能性があります。実際的見地からは、一種の訴訟担当的性格をもつ補助参加として、Bの参加を認める余地は十分にあります。

お金を借りる!

裁判上の自白1/ 裁判上の自白2/ 自由な証明/ 証明責任1/ 証明責任2/ 証拠申出の採否/ 鑑定/ 当事者尋問/ 裁判上の和解1/ 裁判上の和解2/ 中間判決/ 判決の更正/ 確定判決の不当取得/ 既判力1/ 既判力2/ 既判力3/ 既判力4/ 既判力5/ 既判力6/ 争点効/ 判決の反射効/ 仮執行宣言/ 訴訟救助/ 請求の予備的併合/ 訴えの変更/ 反訴/ 多数当事者紛争と訴訟/ 訴えの主観的、予備的併合/ 訴えの主観的、追加的併合/ 共同訴訟人独立の原則/ 必要的共同訴訟/ 共有関係と訴訟/ 選定当事者/ 補助参加1/ 補助参加2/ 独立当事者参加1/ 独立当事者参加2/ 控訴手続の中断と受継/ 参加承継と引受承継/ 控訴の利益/ 附帯控訴/ 不利益変更の禁止/ 破棄判決の拘束力/ 抗告/ 再審1/ 再審2/ 督促手続/ 手形訴訟/