加害者が不誠実なので調停申立したい

調停というのは、当事者(加害者、被害者)が「互譲の精神」をもって、条理にかない実情に即した解決をはかるため設けられた制度ですから、お互いに絶対譲歩しないという気持が強いときには、時間と費用の無駄になります。しかし、加害者と被害者の間に調停委員会(調停主任の判事一名と調停委員二名以上からなる)が入って、楽な気持で自由にいろいろな話をしたうえで、両方が納得しそうな案を出してくれますので、それまで両者が角突き合わせて平行線をたどっていた話も、うまくまとまる可能性があります。ただ、どちらか一方でも首をタテにふりませんと、調停は成立しません。調停委員には「この調停案をのめ」という権限はありません。この点にはくれぐれも注意してください。
調停がもっている長所は、示談などと違って、いったん成立しますと確定判決と同じ効力をもつこと、正式の訴訟にくらべて費用が安く、期間も短くてすむこと、および、これがいちばんありかたいのですが、代理人は弁護士でなくてもなれますから、高い弁護士費用をかける必要がないことなどです。これに反して、先に述べましたように、権利をフルに主張できないうえ、相手方が妥協してくれなければどうしょうもない、ということです。そこで、このような利害得失をよく考え合わせたうえ、調停を申し立てるかどうか決めてください。加害者に誠意がないときには、申し立てても無益かもしれませんが、あなたの言い分にも無理があるような場合には、調停に期待をかけることもできましょう。

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調停の申立方法は簡単で、誰にでもできます。申し立てるところは、相手方の住所(居所、営業所または事務所)の所在地の簡易裁判所ですが、双方の合意で他の地方裁判所、簡易裁判所に申し立てることもできます。申立は調停申立書によりますが、これには、申立人と相手方の住所、氏名と、何をどういう理由で申し立てるのか(申立の趣旨)を、具体的にハッキリ記載しなければなりません。申立書は、正本一通のほか、相手方の数だけの写し(副本)を添えて、裁判所の受付に提出します。申立書には「民事調停法による申立手数料等規則」に定められている一定額の印紙(手数料にあたります。正式の訴訟の場合の五から六割くらい)をはり、送達料(郵便切手代)を払う必要があります。
特に交通事故の被害者については、いっそう容易に調停制度が利用できるように、最高載判所は次のような通達を出しています。(1)申立書には、被害者の住所、氏名、支払いを求める金額、事故の内容、損害額の記載があればよい。(2)請求額が未定でも数百円の印紙をはれば申立書を受理し、調停によって請求額が決まったときに、印紙の不足分を払えばよい。(3)場合によっては、口頭での申立も受け付ける。
とにかく、訴訟にまでもつれこむと、被害者、加害者双方とも得はしません。そういうことを念頭において、あくまで冷静に感情的にならずに、「私もゆずるからあなたもゆずっては」という方針でのぞんだなら、よほどのことがないかぎり、まとまるのではないでしょうか。あくまで権利を主張することも、なるほど必要ですが、できるならば、話合いで円満にことをおさめていくほうが、あと味のよいことは事実で、とくに加害者も裕福でないようなときは、そうするほうが日本的といえましょう。

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