不当利得と不法行為

不当利得は売買代金の二度払いをうけた場合のように、法律上の原因なしに利得した場合に、その利得を損失者に返還させる法律関係を形成するものであって、その法律要件としての性質は事件になります。民法では不当利得が成立する場合に、利得者が善意であるか悪意であるかによってその返還義務の内容を定め、別に二度払いをしたり期限前に支払った場合の非債弁済、賭け事で負けて金銭を支払った場合の不法原因給付という待殊な不当利得につき、その返還内容につき規定を設けています。この不当利得の制度は、当事者間における法的に認められない利得を返還させて不均衡を是正しようとするもので、いわば法の理念である正義の実現手段であり、その機能するところは契約とは違って、それらから生じる救済的役割を持っています。これらの機能を具体的に認める他の制度もあり、例えば解除による原状回復義務ね所有権に基づく返還請求権など、これらと競合することもあるわけですが、これらを包括しての一般的な正義の実現のための措置として意味を持つもので、その範囲は広く、不当利得制度が民事救済の貯水池といわれている意味はここにあります。

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不法行為は違法な行為に対し民事責任を認め、被害者に損害賠償債権を生じさせるものであって、契約と並んで債権発生原因として重要な法律要件です。不法行為の制度は古くから認められていて、市民法的経済社会における意思主体の活動の自由を保障する時代には、自己責任、過失責任の法理のもとに、人の活動の消極的保障の役割を果たし、現在もその重要性を滅していません。民法典は709条以下に相当詳細な規定を設けていますが、その態度は近代市民法的自己責任、過失責任の法理の具体的体系だといえます。ところが近年は資本主義的経済社会の高度化にともなって、必然的に工場災害や交通事散の多発をみ、従来の法理では被害者を助けのない状態に追いやるという事態を生じさせています。そこで、今日は不法行為法上の法理である過失責任の原則が反省され、いわゆる無過失賠償責任論が台頭して判例や特別法の発達を促し、新しい不法行為法が構成されようとしています。市民法の社会化の場面において刮目すべき分野であるといえます。

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