債権関係と給付内容

債杵関係の客体または目的は、債務者のなす給付であり、この給付は債務者が債権者のためにおこなう一定の行為であって、前例の可分給付、不可分給付や、作為給付、不作為給付、一時的給付、継続的給付など講学上様々な分類できます。そして、その給付の内容や形態によって、債権を分類できるのであって、民法も主要な給付の内客に応じて、債権を待定物債権、種類債権、金銭債権、利息債権、選択債権に類型化しています。債権の客体としての給付は可能であり、通法なものであり、社会的妥当性を有し、確定しうべきものでなければなりませんが、何らかの利益を与えるものならばよいのであって、必ずしも金銭に見積りうるものでなくてもかまいません。

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待定物債権とは特定物の引渡を目的とする債権で、特定物とは何番地の土地とか、この家屋というように、個別的に待定された物をいいます。この特定物債権にあっては、債権者は債権発生の時からその目的物を引渡してしまうまで、善良なる管理者の注意をもってその物を保存しなければなりません。善良なる管理者の注意というのは、取引上の一般通念にしたがって、相当な知識経験と誠意をもった者が、具体的な場合に応じて払う注意のことです。いわゆる自己の財産におけると同一の注意より程度の高い注意義務になります。この注意を怠ればもちろん責任が生じますが、この注意を用いて目的物を保存した以上、たとえ目的物に変化が生じても、その引渡のときの現状で引渡せばよいことになっています。
種類債権とはジュース1ダースとか、甲社の六法全書10冊というように、種類と量だけは決まっているが特定しない物の引渡を目的とする債権です。不特定物債権ともいいます。種類債権では目的物が特定しなければ履行しようがないわけで、民法では特定すべき目的物の品質は中等のもので、債務者が物の給付に必要な行為を完了しまたは債権者の同意を得て給付すべき物を指定した場合に特定すると定めています。特定すれば以後は特定物債権として扱われます。
金銭債権は金10万円というような一定額の金銭の給付を目的とする債権で、金銭というのは貨幣のことで、債務者は様々な通貨をもって債務を弁済することができ、外国の通貨をもって債権額が表示されているときは、履行地における為替相場によって、日本の通貨をもって弁済することができます。
利息債権とは利息の給付を目的とする債権で、利息は元本から生じる所得であって、元本と同一種類のものであり、利率によって算出されます。この点で月賦金のような元本の消却とは違い、賃金や地代などとも異なります。この利息債権は元本債権に従たる債権です。将来生じるべき利息債権は、まさに元本債権と不可分の関係にあるために単独に譲渡されることはなく、必ず元本債権に随伴します。しかし、すでに生じた利息債権、弁済期のきている利息債権は、元本債権とは別個独立の存在となり、単独で譲渡され、元本に随伴するものではありません。利息は当事者の特約または法律の現定により、一定の利率にしたがって発生します。その利率をいかに定めるかは当事者の自由ですが,この定めがないときは法定利率によります。約定利率は自由に定めうるのが建前ですが、利息制限法の制限があります。なお法律は一定の条件のもとで、利息を元本に組み入れることを認めています。
選択債権とは数個の給付のうちから選択によって定まる一個の給付をなすことを目的とする債権で、この時計かこのテレビかどちらかを給付するというのがこれで、このいずれかのうち一個の給付に定まることを特定といい、これは選択権の行使によって定まります。特約がなければ選択権は債務者がもち、債権者に対する意思表示によってなされます。選択がなされると、その給付を目的とする債務が当初から存在していたものと扱われます。なお、数個の給付のうち不能なものがあれば、給付は残りのものに特定するか、他のものから選択されることになります。

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