扶養1

A、B夫婦間に年少の子Cがいますが、Cの親権者をB女として夫婦は協議離婚をしました。それ以来、Bは女手ひとつでCを養育し、五年を経過しました。その間Aはまったく養育費をよこしません。
BはCを代理して過去五年分の養育費をAに請求したい。過去の養育費の請求は認められるでしょうか。
Aは離婚後、事業に成功して裕福に暮しています。これに反しBは経済的にめぐまれず、工場で日傭労働に従事して細々と生計をたてています。どのような基準で今後のCの養育費の額を決定すべきでしょうか。また養育費の履行確保のため、どのような制度があるでしょうか。
上記の場合、BがAにCの養育費を請求せず、生活保護法を申請したら、生活扶助は認められるでしょうか。

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未成年者の扶養については、親権を有しない親も、親権者と同じく生活保持義務を負うと解する説が有力です。子の養育費は、両方の親が負担すべきものとなるため、親権者は立替分を、不当利得あるいは事務管理に基づき、他方の親に返還請求できることになります。親権者が子に対する愛情で養育費を支出したときは、事務管理も不当利得も否定される場合があります。
従来、扶養義務は絶対的定期債務であり、過去の扶養料は請求できない「扶養料は遅滞せず」と解されていました。扶養義務者の義務のがれを避けるため、債務不履行による損害賠償あるいは不当利得として請求できるとし、あるいは扶養事件が審判事項とされるところから、過去の扶養料も審判により形成される可能性を認めています。
未成年の子に対する生活保持義務は、一般の扶養義務と異なり、父母の余裕の有無は問題とされず、単に分担額決定の際に、父母の資力の差が考慮されるにすぎません。扶養の程度、方法について協議不調のときは、家庭裁判所が定めます。すでに養育費の分担額が決定していた場合は、事情変更による分担額の変更を請求できます。家庭裁判所の審判については、義務履行状況の調査、勧告、給付義務の履行命令、義務履行のための家庭裁判所への金銭の寄託などの、いわゆる履行確保の諸制度があります。
私的扶養に限界があるから、公的扶養の拡充が必要です。生存権を保障する現在、社会保障立法の一つとして、生活保護法があります。しかし、生活保護法は、民法に定める扶養をまず優先すべきものと規定し、生活保護の補充性を示します。もっとも、急迫した事由がある場合には、生活保護が与えられますが、扶養義務者はその義務の範囲内において、保護費を支弁した地方自治体から、その費用の全部または一部を徴収されることがあります。

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