親権、後見2

A、B夫婦には、一八歳の子Cがいる。Cは祖父Dより不動産の贈与をうけ、その移転登記がなされています。Aは中小企業の経営者ですが、最近経営が思わしくないので、この不動産に目をつけています。
Aは自分の債務のため、C所有不動産上に抵当権を設定したい。利益相反行為になるとして特別代理人の選任を必要とするか。それが必要だとすると、特別代理人とBとは、どのような関係に立つでしょうか。
Aが営業のためではなく、Cの進学の費用にあてるために借金し、その担保としてC所有不動産上に抵当権を設定したときにも、利益相反行為となるでしょうか。
C所有不動産をAは売却して、その代金を自己の営業の資金にあてたい。Cを代理してA、BがC所有不動産を売却するのは、利益相反行為でしょうか。Aだけが代理し、Bがまったく関与していないときの売買は有効でしょうか。
Aが死亡した場合、Cを代理してBが相続放棄の手続をとるためには、特別代理人の選任を必要とするでしょうか。
A、Bがともに交通事故により即死し、Cは叔父のE方にひきとられました。Cの生活費にあてるため、EはC所有不動産を売却しのですが、どのような手続を必要とするでしょうか。

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親権者は子の財産上の行為についての法定代理権を有しますが、自己契約や双方代理を禁止する代理一般の法則よりも広く、子の利益保護を図るため、親権者と子との間の利益相反行為について、親権者の代理権や同意権を制限します。
親権者と子との利益相反行為は、親子間の同一の法律行為とは限りません。子と第三者との間の法律行為と、親が第三者との間になした法律行為との間でも、利益相反行為となりうります。行為の動機今日的から利益相反を判断するのではなく、両行為の外形から利益相反を判断すべきものとされています。
親権者の債務を担保するために、子の財産に抵当権を設定する場合は、利益相反行為になると解せられます。親権者の一方だけについて利益相反になる揚合は、他方の親権者と特別代理人が共同して子を代理すると解されます。
親権者の借財の動機あるいは目的から、実質的利益相反になるかどうかの判断は必要ではありません。親権者と子の利益相反行為になります。
子の財産を売却して、その代金を親の債務の弁済にあてるなど親の利益のために使用する目的であっても、利益相反行為になりません。共同親権者の一方が単独名義で代理した法律行為は無効です。他方親権者の同意の事実があれば、共同行使をしたこととされます。親権者一方の意思を欠いても、共同名義で代理した場合は、行為は有効です。
相続放棄のような相手方のない単独行為についても、子の放棄が、ときには親権者の相続分増加をもたらす点で、実質的利益相反が生じます。判例法の形式的判断では、相手方なき単独行為は利益相反行為ではありません。
未成年者に対して親権を行なう者がないときは後見が開始します。親権者が遺言で指定した後見人、あるいは選定後見人は、未成年者の身上、財産上の保護にあたります。

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