養子縁組

A、B夫婦は、結婚して一〇年経っても子供ができないので、養子をとりたいと考えていました。
知人の紹介で、未婚のC女が婚姻外でDを生んだことを知ったので、A、Bは虚偽の出生届によりDをA、Bの嫡出子として届け出ました。A、BはDを実子同様に可愛いがって育てましたが、Dが成人し結婚して以来、A、BとD夫婦との間に不和が生じました。そこでA、BはDに対し縁組無効確認の訴を提起しました。A、Bの請求は認められるでしょうか。DはA、Bに対していかかる法的地位を有することになでしょうか。A、BがDに対して訴を提起したことにより、Dは精神的損害を蒙ったとして、A、Bに対し慰謝料を請求てきるでしょうか。
Cが生んだDを、いったんCの兄E夫婦の実子として虚偽の出生届をしたうえで、E夫婦がDにかわってA、B夫婦と養子縁組を結び、家庭裁判所の許可を得てその届出をしました。その後DはA、B方で成人しましたが、Dの結婚以来、親子間が不和となりました。A、BはDとの養子縁組の無効を主張できるでしょうか。Dの追認が認められるとしても、縁組後A、B間で生まれた実子Fの相続上の地位は害されないことになるでしょうか。

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養子縁組は要式行為です。いわゆる「藁の上からの養子」として自分の嫡出子として届け出ても、虚偽の嫡出子出生届は無効であり、有効な養子縁組届への転換は認められません。養子縁組無効確認の訴は、養子縁組届はあっても八〇二条の原因がある場合に認められ、養子縁組届出がない場合は縁組不成立の問題となります。
将来養親子となる予約や事実上の養親子関係をめぐっては、婚姻の際における婚姻予約理論と同じく、養子縁組の予約が判例法上認められています。虚偽の嫡出子出生届のなかに、養子縁組予約の合意が認められれば、その不当破棄については損害賠償が認められます。
虚偽の嫡出子出生届による父母は、その子の養 子縁組についての真の代諾権者でない。この表見代諾権者によって締結された、表見代諾養子縁組は、絶対無効です。しかし、無効な身分行為の追認理論に最高裁判例も追随し、養子が一五歳に達して追認すれば、届出時に遡及して有効になると解されます。養子本人からの追完届も認めます。
判例法は、表見代諾養子縁組を一種の無権代理と解するから、有効、無効の確定は養子または代諾権者の意思によってのみ決定され、養親あるいは利害関係ある第三者(養親の推定相続人など)は無効を主張できないといえます。
またこのような養子縁組の追認には民法一一六条但書は適用されないので、FはDと平等の相続分をもつことになります。
黙示的追認は、養親子たる生活関係の継続でよいが、養子が無効原因を認識していることを要します。

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