審判、裁判離婚

A、B夫婦は、はじめ円満で、二子をもうけたましたが、妻Bは勝気な性格で、とかく風波がたえず、現在双方ともに愛情を失っています。
Bは子供を残したまま家を出てアパートを借りて住み、バーで働いて自活をし、二年を経過しました。AはBを相手に離婚の調停を申し立てました。数回Bは調停に出席しましたが、爾後出頭に応じません。審判による離婚は認められるでしょうか。
前述とは逆にAが妻子を残して家を出て、他の女性と同居しその間に一子をもうけ、Bとの別居はすでに五年におよんでいます。Aは同居の女性と結婚する前提としてBに対し離婚の訴を提起しました。Aの請求は認められるでしょうか。Bもその後、他の男性と浮気をしたという事実があるときはどうなるでしょうか。
A、Bが同居して結婚生活を過ごしているうち、Bが強度の精神病にかかり、数回入院をくりかえしたが、回復の見込みはたたない状況にあります。BにはAのほか見寄りがありません。AのBに対する離婚の請求は認められるでしょうか。訴の提起にあたり、Aはどのような手続をとる必要があるでしょうか。

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離婚調停で、合意が成立せず、また成立する見込みがないような場合には、家庭裁判所は調停に代わる審判をすることができます。この調停に代わる審判は当事者間に合意の高度の蓋然性がある場合に限られます。したがって、A、Bの場合、基本的には離婚の合意をみながら、附随的な事柄で意見の一致がえられないという状態ではなく、Bには離婚に反対の意思さえあることも考えられるので、審判による離婚は許されません。
Aのように、有責配偶者が離婚請求したケースにつき、判例上は離婚請求を許さないという態度を確定しています。かような態度に対し、賛否両論ありますが、いたずらに婚姻倫理を強調すべきでないことはいうまでもありません。しかし、離婚原因たる行為が婚姻義務違反行為である場合に、婚姻義務は夫婦が対等で相互的に負担している点に注目すれば、みずから不貞などの婚姻義務に違反しながら、それを理由に離婚を請求するのは夫婦間を支配する信義則に反すると考えられる。したがって、Aの離婚請求は許されないとおもわれます。Bも他の男性と浮気したような場合につき、判例は離婚請求者が相手方の不貞を誘発させたり、請求者の責任が相手方の責任よりも重いときは離婚請求を認めません。このような態度も夫婦間の婚姻義務の相互性の視点からは是認され、Bの浮気がAの不貞行為により誘発されたのであれば、Aの離婚請求は認められません。
判例は精神病離婚については、病者の今後の療養、生活について具体的方策を講じ、前途にある程度の見込みのつく場合にのみ離婚を許すという態度をとっています。かようなことまで要求するのは離婚請求者に苛酷な条件を課するものというべきであって、Bの病状が回復の見込みがないか否かを慎重に判断し、不治であるかぎりAの請求は認められるべきです。訴提起の手続に関しては、AはBにつき禁治産宣告を受けてみずから後見人になり、ついで後見監督人の選任を受け、その者を被告として訴を提起すべしというのが判例です。後見人ないしは後見監督人と特別代理人と事実上差があるかどうかは問題です。

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