裁判所の構成

甲地方裁判所では、A判事、B判事、C判事補の三名が、民事事件を担当し、A、B、Cの三裁判官が合議体(民事第一部)を、また、AおよびBがそれそれ単独判裁判所(民事第二部・第三部)を構成しています。
XがYを相手どって提起した工事差止め請求の訴えは、受け付けた順序に従って、民事第二部に配付され、同部において審理してきましたが、その事件の裁判は社会的に影響するところも大きく、困難な法律問題も含まれていることが明らかになりました。この事件の担当を合議体に切り替えることができるでしょうか。できるとすれば、それまでになされた訴訟行為の効力は、切替えによってどうなるでしょうか。
民事第一部としては、合議体で取り扱っている事件が多いので、その一部を単独部に切り替えていくことは可能でしょうか。
民事第一部の構成裁判官のうち、B判事が他に転勤し、Xの提起した工事差止め請求事件につき、A判事、C判事補、D判事補の構成で判決がなされました。この判決は適法でしょうか。適法でないとすれば、どういう手段で救済を求めることができるでしょうか。

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単独制裁判所では、裁判官個人の主観性の排除が困難ですが、合議制裁判所では、合議の過程で裁判官の主観性は捨象され、裁判がより客観性を有するにいたります。その反面、単独制裁判所の行動は、より敏活で、裁判官の総数が一定であるとすれば、一定期間に多くの事件を処理することができます。したがって、裁判の適正という点では合議制がまさり、裁判の迅速という点では単独制がすぐれます。合議制との関連では次の制度があります。合議体にかける必要のない簡単な事項やその余裕のない緊急の事項について、裁判長は独立して単独に裁判所の権限を行なう。合議体は、法定の事項について、その構成裁判官の一部を受命裁判官として、これに処理を委任する。また準備裁判官の指定もなされる。さらに弁論の更新を賠するための補充裁判官の制度もあります。単独制との関連では、法律が合議審判と定める事件、特に裁量的合議事件があります。
単独制で審判できる事件でも、その内容が複雑であったり重要であるため、合議制によるのが適当である場合は、その裁判所の合議化の決定によってその事件を合議化が引き取ることができます。通常、部に所属する裁判官に配布された事件は、その部の合議化で決定します。この決定は無方式であり、理由を付する必要もなく何時でもできます。単独制から合議化に変わることは、当然新しい裁判官が加わることになるため、口頭弁論開始後は弁論更新の手続を要します。
合議審判をする旨の決定は、その合議化において何時でも取り消すことができ、この取消決定があれば、事件は単独の裁判官の審判に切り替えられます。合議化の一員が単独裁判官として残れば、なんらの措置も不要です。
判決裁判所は、その基本である口頭弁論に関与臨席した裁判官によって構成されなければなりません。この直接主義の要請を充足していない場合には、絶対的上告理由となります。受訴裁判所の構成の変化が審理の途中、弁論終結後の判決内容の確定前また後にある場合の措置を考えよ。
判事補には職権の制限があります。

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