遺言の効力発生時期

遺言は、法定の方式に従って遺言意思を表示した時に成立しますが、その効力は遺言者死亡の時に発生します。死亡は一種の法定要件なのです。遺言は人の最終意思を尊重する制度であるために、遺言者が死亡して効力が生じるまでは、遺言の撤回は自由です。したがって受遺者は遺言者の死亡の時まで何らの権利を取得することはありません。遺言は撤回によるほか、錯誤や詐欺、強追などにより無効となり取消しうる場合があります。

スポンサーリンク

お金を借りる!

遺言の内容を実現する手続を遺言の執行といいます。遺言の執行は、遺言者が死亡した後に遺言者以外の者がその任にあたるので遺言者の意思に反した執行が行われる危検があります。そこで民法は、遺言の執行手続について厳格な規定を設けました。遺言を執行するには、家庭裁判所は、まず、その準備手続きとして、遺言の方式が正当であるかどうかを認定する検認を行い、開封も家庭裁判所で行うべきことにしています。なお、特別方式の遺言については、遺言者の真意を確保するために確認を行うことになります。公正証書による遺言は検認、開封は必要ではありませんが、その他の遺言書は全てこの手続をとらなければならず、確認を得たものでも検認を必要とします。
相続分の指定のように遺言の執行を必要としない場合もありますが、その必要がある場合は誰が執行者になるかでは、遺言の内容は、相続人の利益に反することもあり、また相続人が無能力者の場合もあって、その者が執行に当たるのは不適当である場合が多くなります。そこで、遺言執行者につき、民法はその選定につき規定を設けたのです。まず、遺言者が指定した者、指定を委託された者が指定した者が遺言執行者になります。これがない場合は家庭裁判所が選定します。これら遺言執行者の法的地位は、相続人の代理人であるとされています。
遺言執行者は、遅滞なく相続財産の目録を調整して、相続人に交付しなげればならず、相続人の請求あるときは、その立会をもって財産目録を調整し、または公証人に調整させなければなりません。そして相続財産の管理や、その他、遺言の執行に必要な一切の行為をする権利、義務を有します。相続人は遺言の執行を妨げてはなりません。

お金を借りる!

相続の意味/ 私有財産と相続/ 相続人の範囲と順序/ 共同相続の場合の相続分/ 相続承継/ 相続人の財産承継の自由/ 遺産の権利関係/ 相続人が数人の場合の遺産の帰属/ 遺産分割の実施基準/ 遺言制度/ 遺言行為の特性/ 遺言の効力発生時期/ 遺贈/ 遺留分の役割/ 遺留分類の算定/