近隣住民の騒音

日常生活において近隣者の出す騒音については、騒音規制法には特に定めがありません。しかし、飲食店営業等に係る深夜における騒音、拡声器を使用する放送に係る騒音等の規制について、住民の生活環境を保全するため必要があると認めるときは、地方公共団体は必要な措置を講じなければならない、と騒音規制法は定めており、地方公共団体による規制措置の対象を、飲食店の深夜営業や拡声器による放送の場合に限定しているものはなく、これに類する騒音の防止について、必要なときは地方公共団体が規制措置を講じることも可能と考えられています。
飲食店営業の騒音や拡声器騒音以外の一般騒音について、条例で規制している地方公共団体もありますが、その数は少なく全国の都道府県の四割程度で、その違反に対する罰則まで設けているところはさらに少数です。
警察は法律や条例で刑罰に相当する行為として明示されている場合以外は、国民の生活に干渉できません。近隣に迷惑を及ぼす行為を警察が取り締まってくれれば便利ですが、逆に、警察が個人の生活の中へ自分の判断で入れるようでは、私生活の自由という大事なものを失うことになります。罰則を設けている自治体では警察が介入できるか、というと、それもただちにはできず、まず知事が停止命令を出して行政上の手続で騒音を規制する努力をした後に初めて介入できるようになっています。しかし、騒音といえども度が過ぎれば暴力と同じで、他人に苦痛を与えるために、轟音を立てる行為は暴行罪であり、さらにその結果鼓膜を披れば傷害罪になります。こういうケースは、警察の取締りの対象になります。しかし、自分の楽しみのため楽器演奏をする行為について、暴行の故意を認めることはできません。
軽犯罪法には、公務員の制止を聞かずに、人声、楽器、ラジオなどの音を異常に大きく出して静穏を害し近隣に迷惑をかけた者は拘留または科料に処する旨の定めがあります。公務員の制止を聞かずにということが要件ですから、地方公共団体の職員や警察官が制止してもこれに従わずに、大きな音で楽器を鳴らして近隣に迷惑をかける者は、刑罰の対象となります。しかし、住所不定等の理由がなければ、逮捕はできないことになっています。楽器等の音で近隣に迷惑を及ぼす場合、逮捕されることはまずないとしても、処罰されることもあるのだ、ということは認識しておくべきです。

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