資金表の種類

収入、支出を計算表示する諸表を総称して資金表ということができますが、収支には様々な計算の仕方があり、考えられるため、収支の計算の仕方によって、資金表にも様々な型があり、考えられることになります。
取支の計算の仕方には、まず直接法と間接法の2つがあります。直接法というのは、週、月など、ある期間に完上収入や材料代の支払などがそれぞれどれだけあったかを、伝票などによって直接に把握する方法です。これに対して、間接法というのは、例えばその期間の売上収入と材料代支払を、次の算式のように、当期の完上高から売掛債権の増加を引き、また当期の材料仕入高から買掛債務の増加を引いて把握するという方法で、いわば間接的にそれぞれの収入、支出の額をとらえる方法です。

当期完上収入=当期完上高−(期末完掛債権一期首売掛債権)=当期売上高一売掛債権増加
当期材料代支払=当用材材料仕入高−(期未買掛債権一期首買掛債務)=当期材仕入高−買掛債権増加

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このように、収支の計算方法には、直接法と間接法との2つがありますが、この点から、資金表にも、まず2つの型が考えられることになります。1つは、収支を直接に計算把握してそれを表示するもので、収支表といいうるものです。この収支表にも、どういう期間の収支を計算表示するかによって、日計表、週計表、月計表など様々なものがありますが、広く用いられ、また公表されているのは月計表である資金繰り表です。その意味で、収支表の典型が資金繰り表であるといってよいでしょう。実際上は、資金繰り表でも、それぞれの収支を間接法でとらえて計算表示することもありますが、本来は、資金繰り表は、直接法によって収支を計算表示したものです。
他は、収支を間接に計算把握してそれを表示するようにしたもので、資金移動表がこれになります。
次に、収支の計算の仕方には、総額法と純額法の2つを考えることができます。総額法というのは、例えば売上収入や材料代支払など、それぞれの収入の総額、それぞれの支払の総額をつかむ方法であり、普通行なわれている収支の計算方法です。これに対して純額法というのは、例えば、当期の借入が5,000万円、借入金の返済が4,500万円という場合には、借入による純収入の額は500万円ですが、このようなそれぞれの純収入、純支出の額を計算する方法です。
このように、収支の計算方法には、総額法と純額法の2つがありますが、この点から資金表には、また2つの型が考えられることになります。1つは、総額主義の資金表で、収支表も、また資金移動表もそれぞれの収入の総額、それぞれの支払の総額を計算表示するもので、総額主義の資金表です。ただし、与えられた財務諸表で、資金移動表を作成すると、借入金など、一部の収支については、純収支を示すことになります。
他は、純額主義の資金表で、日本でも広く用いられるようになった資金運用表は、この純額主義の資金表であるということができます。例えば、上述の借入金の場合では、借入額は5,000万円、返済額は4,500万円で、借入金が500万円増加しますが、資金運用表では、この借入金の増加を資金の源泉とするわけですから、資金運用表は、純額主義の資金表とみてよいのです。

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