販売先に対して行なう信用調査

現金売をする場合は別にして、一般には販売後一定期間を経て代金の回収が行なわっれます。いかに売上が多くても代金回収ができなかったり、大変遅れたりする場合には、収益性、流動性が低下し、場合によっては倒産することにもなりかねません。したがって、販売先が販売代金を一定期間後に確実に支払ってくれる能力があるかどうかを調査しておくことが必要です。また、その販売先の売上が増大傾向をたどっているか、逆に縮小傾向にあるかはその会社の売上にも影響をもつことが多いので、その動向について調査しておくことが必要です。
事業会社が販売先の調査をするのは、自社製品に対する需要動向を知るため、および販売代金の回収を確実に行なうためで、販売先の販売動向、収益性、流動性の実績および将来の予測を行なうことが検討対象となります。その方法としては、実査、問合せ、財務諸表分析がありますが、それに基づき信用許容限度を決めることになります。

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このほか、証券会社では、投資対象である会社の内容を調査しておくことが、自社はもちろん顧客のために必要です。この場合問題となるのは、株価がどう動くか、配当がどうなるか、増資がどうなるか等のことです。株価は短期的には思惑その他種々の要因によって変動しますが、本来は配当によって決まることになります。配当は基本的にはその会社の収益性によって決まりますから、その会社の収益性がどうなっており、また、将来どうなるかが問題となります。ことに将来どうなるかの見込をつけることが非常に大切です。増資を行なうかどうかを予測するにも、その会社の収益性が良好であり、かつ、事業拡大等で資金繰りしも増資の必要があることを把握しなければなりません。したがって、収益性、流動性がどうなっているか、また、どうなるかを調査しなくてはならないことになります。
また、短期的には、例えば新製品が開発されたとなると、それが将来収益性を向上させるであろうという思惑から、株価が上昇することもあります。したがって、取扱製品の動向についても調査しなくてはならないことになります。
以上のように、証券会社は株価、配当、増資等の動向を知るために調査を行なうわけですから、収益性、流動件の状況、ことにその将来の予測を行なうことを中心にした調査が行なわれます。
興信所の行なうそれは、依頼人の依頼目的によって異なってきます。労働組合の行なうそれは、取益性と給与の負担能力といったものが中心となります。
以上のように、銀行の行なう信用調査もその他のものが行なうものも、方法的には基本的な違いがありませんが、調査目的がそれぞれ異なりますので、何を調査するかという点で重点のおきどころが違ってきます。銀行のそれは対象が最も広く、その他のものはこの中の一部を取上げることになります。

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