工場抵当権設定手続

工場に属する土地、建物については、まず普通の不動産抵当権を設定し、後日になってこの土地、建物に備付けた機械器具を併せて狭義の工場抵当とすることもあります。この場合には、登記所に対し機械器具目録を追加提出し、工場抵当法第3条による抵当権に変更の登記申請をするのです。なお同一の土地、建物につき、機械器具目録を提出して狭義の工場抵当を取得した抵当権者と、目録を提出しないで単なる不動産抵当権を取得したものがあるときは、機械器具に対し抵当権を有するのは、抵当権設定の前後にかかわらず、目録を提出した債権者に限られます。狭義の工場抵当の場合における抵当権設定登記手続は、不動産登記簿について抵当権設定登記がなされるのであるため、普通の土地建物の場合の手続とほとんど変りません。ただ申請書に工場抵当法第3条による抵当権の設定であることを明記し、機械器具および抵当物件が工場であることを証する官公署の証明書の添附を要します。工場財団に関する登記は、工場所在地を管轄する登記所の工場財団登記簿にされます。もし工場が2箇以上の登記所の管轄地に跨るか、または工場財団を組成する数個の工場が2箇以上の登記所の管轄地にあるときは、この登記所を併せて管轄する法務局又は地方法務局の長が工場財団を設定する着の申請によって管轄登記所を指定します。もし数箇の法務局または地方法務局管内の登記所の管轄区域に跨るときは法務大臣が指定します。

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工場財団に抵当権の設定をするには、工場財団登記簿に保存登記がなされていることを要します。また保存登記が済んでいないときは、抵当権の設定に当り、財団の保存登記をしなければなりません。工場財団保存登記の申請をするには、工場に属する土地建物で未登記の物があるときはまずその保存登記をします。その上で財団の保存登記の申請をしますが、申請書には工場財団目録および工場図面を添附しなければなりません。登記の申請を受理した登記所は、その財団に属するもので登記あるものについては、職権をもってその登記簿に、工場財団に属すべきものとして、その財団につき所有権保存の申請があったことと、申請書受付の年月日および受付番号を記入します。財団に属するもので登記あるものが他の登記所の管轄に属するときは、上記の記載すべき事項を遅滞なく管轄登記所に通知し、通知を受けた登記所は登記簿に必要な記入をした上、その登記簿の謄本を通知した登記所に送付します。自動車や工業所有権については、上記の通知はその登録官庁である管轄陸運局長または特許庁に対してなされます。
登記官吏は、官報をもって工場財団に属すべき動産について、権利を有する者、または差押、仮差神もしくは仮処分した債権者は、一定の期間内にその権利を申出るよう公告します。この期間内に権利の申出がないときは、その権利は存在しないものとみなされ、差押、仮差押または仮処分は効力を失います。登記の申請が適法で却下の理由がないときは、公告期間の満了後に所有権保存の登記がされます。所有権保存の登記がされると、工場財団目録は登記簿の一部とみなされ、その記載は登記とみなされます。さらに登記官吏は、その財団に属したものの登記簿に、工場財団に属した旨を記載し、工場財団に属したものが他の登記所又は登録官庁の管轄に属するものについては、記載事項を通知します。

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