店舗拡張のため銀行から融資を受けたい

店舗の増改築にぱ資金が必要で、銀行は預金などで集めたお金を大量に持っていて、それを貸すのが商売なのだから、申し込めば喜んで貸してくれるだろうと考えて借入れの申込みをしても、ことは単純に進まないことは、商売をしている方なら十分ご承知のはずです。しかし、この点を一般的な問題として考えてみると、次の通りです。
資金の融通の法律的形態にもいろいろありますが、その最も普通の形態である金銭消費貸借を例にとってみても明らかなように、貸主と借主との問の貸借の合意と金銭の引渡しとによって、継続的な法律関係が成立します。このように、法律的にみれば、融資は貸主と借主との間の契約関係に抽象化されますが、実際取引においては、もう少し特殊化し個別化した段階で、規制が行なわれています。
まず、借主側の分類ですが、主な分類方法は次の三通りです。
(1) 組識別分類 法人、個人、法人格を有しない団体、の三つに分類されます。
(2) 規模別分類 大企業、中小企業の二つ。両者の区別については、法令、統計などにより必ずしも一律ではありませんが、最も多く用いられる中小企業基本法の基準に従えば、中小企業者とは、資本金または出資金が五、〇〇〇万円以下の会社、あるいは常時使用する従業員数が三〇〇人以下の会社および個人、とされています。
(3) 業種別分類 借主がいかなる産業部門に属するかによる分類です。
以上の三分類のうち、実際上最も重要なのは、(2)の規模別分類です。というのは、この借主側の分類基準は、同時に、貸主である金融機関の分類基準としても重要な機能を果たしているからです。すなわち、融資の相手方が大企業中心であるか、中小企業ないし庶民であるかによって、大企業金融機関と中小企業ないし庶民金融機関とに区別されます。そして、日本の産業構造における中小企業の比重を反映して、後者に属する金融機関の種類と数は非常に多いのです。相互銀行、信用金庫、商工組合中央金庫、信用協同組合、労働金庫などはそれですし、政府金融機関としての公庫の多くもこれに属します。例えば、中小企業金融公庫、国民金融公庫、住宅金融公庫などがそうです。また、前者の金融機関には、普通銀行、外国為替銀行、長期信用銀行の一部、ならびに政府関係の日本開発銀行および日本輸出入銀行などがあります。
この中で、普通銀行は商業銀行とも呼ばれ、その名の通り、商業金融を主たる使命とし、都市銀行、地方銀行、信託銀行の三種に分類されています。このう ち、地方銀行は、比較的小口の融資を扱うことが多いのですが、総じて大企業本位の貸出しが中心だということができます。
しかし、それでは中小商工業者は普通銀行から全く締め出されているかというと、決してそうではありません。都市銀行の支店の中には、最近まで中小企業特別店という看板を出しているものがありましたし、中小企業者でも担保力や信用が厚ければ、金を借り出すことができます。また、中小企業金融公庫、国民金融公庫、住宅金融公庫などの各代理貸付は、普通銀行の窓口を通して行なわれていますから、そのような代理店を利用するという方法もあるわけです。
ともかくも、金を借りるときは、自分の立場や目的にかなった相手方を選び出すことが大切で、中小企業の場合、特にそのことが必要だといえます。

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お金を借りる!

銀行は、預金として集めた資金を貸付に運用するのが本来の業務ですが、その運用形態は、事業資金の融資を建前とします。ということは、貸した金銭を借主が事業資金として使用することによる収入を返済資源とみて融資をするのが原則だ、ということです。
戦後、金融緊急措置令にもとづく金融機関資金融通準則によって銀行貸付の優先順位が決められていて、それによると、喫茶店の拡張資金は丙種といって、優先順位の低い資金使途とされていました。この準則は昭和三八年七月に廃止され、法律上の制約はなくなりました。
しかし、具体的にどのような貸付をするかは、結局、各銀行の経営方針に委ねられていますから、各銀行とも、元利金の返済が確実で、預金の歩留りも高く、将来発展する見込みのある企業に貸したがるのは当然です。したがって、借りる側からいえば、元利金の返済をして、しかも企業の発展を図るだけの確実な事業計画を説明できること、確実な担保を提供できること、が貸付を受けるために不可欠の要件となります。
例えば喫茶定の店舗を拡張するために銀行から融資を受けたいという場合。喫茶店の経営も事業の一形態ですから、その点に変りはありません。また、新たに貸付取引を始めようというときは、従来から預金取引もあって、ある程度の信用状態が銀行にわかっていることが前提となります。
担保については、必ずこれでなくてはならないという規則はありません。もし、あなたの会社があなた自身が多額の定期預金を持っているなら、預金担保貸付の形態をとることも、利率が低いだけに有利な方法でしょう。株式や公社債を担保にする借入れの形態もありうることです。しかし、これらの流動性の高い資産は、預金の解約や有価証券の売却の形式で現金化することが可能ですから、これらを担保にして借入れを図るのは、一年以内の短期借入れの場合が原則です。そして資金使途も、運転資金に結び付くのが、商企業の通常の形態です。したがって、多くの場合、設備資金は長期資金の形態をとり、担保も有形固定資産、中でも土地、建物などの不動産であることが多いのです。
そこで、工場や事務所のような建物の建築資金の融 資の場合には、その資金を用いて建てられた建物自体を担保に取り、建物を資本として生み出される営業収益の中から、融資金の回収を図るというのが、最も正統的な設備金融の形態です。ただ、通常は、担保物件のできあがる前に資金の相当部分を貸し付ける形になることが多いので、その期間、つなぎ担保として別の流動資産または固定資産を担保にとり、場合によってはできあがり担保が提供された後も、副担保として留保することもあります。
したがって、喫茶店の店舗を拡張するための資金ですから、店舗そのものを主担保にするのが、最も望ましい方法だと思います。もちろん、そのためには、店舗自体に他に抵当権が設定されていないか、仮に先順位抵当権が付いていても、その債権額が少額で担保余力が十分にあることが前提条件です。その場合、店舗の増改築後に抵当権を設定するのでよければ手続は比較的簡単ですが、ほかにつなぎ担保などなく、ひとまず増改築前の建物に抵当権を設定してから工事に着手するという場合には、その抵当権の効力が増改築後の建物に及ぶか、という問題があります。改築の場合でも、従前の建物を取りこわすことなく、屋根の葺き替え、壁の塗りかえまたは建物内部の改造をしたにすぎないものであれば、従前の抵当権の効力になんら変更を及ぼしません。増築の場合は、増築にかかる部分は、増築前の建物の一部になるにすぎず、増築前の建物に設定した抵当権は、増築部分に当然その効力が及びます。なお、増築の場合はもちろん、改築の場合にも床面積に増減があれば、その変更の登記を申請する必要があります。
建物の利用は、敷地の使用と不可分に結び付いていますから、敷地もあなたの所有である場合には、建物との共同担保として提供する必要があります。敷地が借地で賃借権の場合には、賃借権自体に質権を設定できれば一番確実ですが、それがむずかしい場合には、いわゆる地主の承諾書を求められるのが普通です。
不動産を担保とする貸付は、普通抵当の場合は、担保契約と債権契約を一本にまとめた「不動産抵当金銭消費貸借契約証書」によるのが原則ですが、根抵当の場合は、あらかじめ銀行取引から生ずる一切の(あるいは特定種類の)債務を担保する「根抵当権設定契約証書」を作成し、別に「金銭消費貸借契約証書」を作るのが通例です。このほか、最初の融資契約の場合なら、別に与信取引に関する一般約定書としての「銀行取引約定書」を銀行に差し入れることになります。

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