機械を賃借している場合の故障中の使用料は

コピー機械の利用は、リース会社から利用者が借りうけるという方法で行なわれているのが一般的ですが、その際の使用料は機械維持料金とコピー料金とに区分され、いずれも月払いの場合が多いようです。コピー料金は一枚ごとに何円というかたちで決められており、コピー枚数に応じて額が算出されますから、これは、数日間の使用不能と関係ない、といってよいでしょう。したがって、ここで問題となるのは、機械維持料金(使用料)を引いてもらえるかどうか、ということになります。
この点について、契約になんらかの定めがあれば、もちろんその定め通りになります。しかし、そこまで明確にきめている契約書は少ないと思われます。例えば、「乙(リース商会)は機械を常に良好なる運転状態に保つように定期的に技術員を設置場に派遣して点検と調整を行ないます。機械が故障し甲(借主)の請求があった場合、乙は、技術員を派遣してすみやかに修理します。作業の実施はすべて乙所定の営業時間内に限られ、やむを得ない事情により時間外に作業を行なったときは、乙は甲に対し所定の料金を請求いたします」といった条項はありますが、故障期間の使用料については、何も定めていない例が多いようです。その場合には、リース商会としては、故障期間の使用料も当然もらう、という意思だろうと推察されますが、借主の気持からすれば、納得しがたいことでしょう。そこで、民法の規定が登場してくるわけです。

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使用料をとって物を貸す人(賃貸人)は、その物の「使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」とされていますから、先にあげた契約の条項はこのことをうたっている、といえます。ところで、修繕を必要とする状態(機械の故障)が、貸主側の不注意による場合、例えば、機械の整備の不十分さなどや不可抗力、例えば落雷などによって生じたときは、賃貸人にこの修繕義務があるのは当然だといえますが、借主(賃借人)の責めに帰すべき故障、例えば誤った使用方法などによるまで、賃貸人が修繕しなければならないのかについては、考え方がわかれています。しかし、少なくともコピー機械のような場合には、賃借人のまちがった操作による故障について礼賃貸人の修繕義務を認め、そのかわり賃貸人から賃借人に損害賠償を請求するのが妥当だといえましょう。つまり、故障原因が何であるうと賃貸人は修繕する、しかし、賃借人の不手際で故障させたときは、修繕費用などは賃借人に負担させる、ということです。ですから、この場合、賃借人が故障期間の使用料を払わなければならないのは、あたりまえだ、ということになりましょう。
逆に、賃貸人側のミスで機械が故障をしたときはどうでしょうか。この場合には、賃借人は故障期間の使用料を払う必要はない、といえます。ただし、賃借人はできるだけ早く賃貸人に、故障したから早く直してほしいと通知する必要があります。なお、賃借人が賃貸人に対して、故障によって被った損害、例えば、そのときぜひ必要なコピーをとれなかったため、よそに頼んで復与してもらうのに要した費用なども賠償するよう請求できます。
最後に、故障の原因が賃貸人の責任でもなく、また、賃借人のせいでもない場合です、実際上はこの場合がいちばん多いかもしれません。そんなときには、故障したらすぐに賃貸人に通知して、すぐに直してもらえないならその間の使用料を引いてもらう旨を申し入れられれば、故障期間の使用料は日割計算で差し引かれるもの、と考えます。しかし、本問のように数日後に通知したのでは、少なくとも通知するまでの故障期間については、やはり使用料を払わなければならない、ということになりましょう。

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