保証契約

保証契約は債権者と保証人となる者の間で締結される契約で、保証人は、主たる債務者が債務を履行しない場合に、これを履行する責任を負います。日本における保証契約は、諾成不要式の契約ですが、実際上、書面によって締結されることが多く、主たる債務についての契約書面に保証人となる者が連署する方法でされています。
保証とは、一種の債権担保の制度であって、債権者において単に主たる債務者の一般財産だけを主たる債務の引当にするだけでなく、保証人のそれをも引当とするものであるだけに主たる債務者の不履行に対する危険を分散する機能をも有しています。約定担保物権制度が、物上保証人の特定の財産権をもって債務の引当とするのに対して、保証の場合は保証人の特定財産に限定されずその一般財産が引当にされるという意味で、いわゆる物上保証以上に、保証人の危検性は大であるという見方もなりたちます。

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保証人が債権者に対して負担する債務が保証債務ですが、保証債務には主たる債務に対する関係で次のような性格があります。主たる債務と同一内容を有し、主たる債務に付従し、主たる債務に随伴し、原則として補充性を有するというのがそれになります。保証人は保証契約によって自己固有の債務を負担します。この債務の内容は主たる債務の内容と同一ですが、主たる債務とは別個の存在です。主たる債務と同一の内容であるだけに、主たる債務の内容が、主たる債務者以外の者による履行では無意味になるような性質のものである場合、保証債務は主たる債務が不履行により損害賠償債務に変わった場合に、この金銭債務を保証する趣旨であると解されることが多くなります。主たる債務に対する付従性保証債務の付従性の結果として、まず主たる債務が当初から存在しない場合、保証債務も成立せず、主たる債務が後になって消滅した場合は保証債務も消滅するし、一旦消滅した主たる債務の復活に伴い、保証債務も復活するということが挙げられます。
保証債務が有効に成立するためには、主たる債務が存在しなければならないのが原則ですが、この点は相当緩和されており、将来の債務や条件付債務のための保証あるいは根保証も認められます。主たる債務が条件付であるような場合には、保証債務も条件付とされます。この点については例外があり、無能力によって取り消すことのできる債務を保証したものが、契約の当時に、その取消可能なことを知っていた場合には、無能力による取消がなされ、主たる債務が消減しても保証債務は消滅しないと推定されます。このような事情を知りながら、あえて保証するものは、主たる債務の取消により債権者に損出を被らせないという意思を有するものと推定されるのが普通であり、その意味でこの種の保証は、正確には保証ではなく、一種の損害担保契約と考えられます。
保証人の債務額は主たる債務の範囲より大きくなりません。例えば無利息である主たる債務についてなされた保証が利息付とされたり、主たる債務の期根の到来前に保証債務の期限が到来したりすることは有り得ません。これにより、保証が担保のための存在であることが明らかになります。主たる債務が同一性を保ちながら変更されれば、これに応じて保証債務の内容も変更します。しかし債権者と主たる債務者との間の契約によって生じる債務の同一性を変更せずに内容を広張したょうな場合は、保証債務がこれに対応して拡張することは有り得ません。主たる債務者の抗弁権は、原則として保証人も援用することができ、保証人は、主たる債務者の相殺権をもって、債権者に対抗できます。主たる債務の消滅時効を保証人は、自己に対する関係で援用し、保証債務の消滅を主張することができます。
保証は、主たる債務の履行を担保するもので、主たる債務に対応する債権が他に移転する時には、これに随伴して保証債務も新債権者に対するものとなります。もともと保証債務は、主たる債務の履行がされない場合、主たる債務を補充するものとして、はじめて債務を履行すべき責任を負担します。前記の補充性を有しない保証として連帯保証があります。保証における補充性は、必ずしも本質的要素をなすものではないために、補充性を有しない連帯保証の保証たることを否定することにはななりません。

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