競売はどのようにしてされるか

 債権者(貸主)は借主が約束の期限までにお金を返さないときは、借主の動産を差押えることができますが、その差押えは執行人にまかせることになります。そして差押えがおわると、差押えられた物件は原則として競売にかけられ、お金にかえて債権者に渡されるのです。
 差押えのときに現金を差押えたときは、即座に執行官から貸主にそれが金を貸していた人にわたされます。
 差押えから競売まではすくなくとも七日間のあいだをおくことになっています。
 競売をする日、場所、競売する物件は公告することになっています。
 公告は、執行官の判断に任されるのですが、一般に裁判所内の掲示場、市町村役場の掲示板、あるいは新聞紙上などに公告されます。
 なぜこうするかといえば、競売にはできるだけ多くの人をあつめて、できるだけ高く売ることと、一方では債務者に借りたお金を返す機会をあたえるためでもあります。
 競売は、原則として差押えをした場所でおこなわれます。そして、あらかじめ公告されていた日に行われますが、その場合、競売は、執行官が競売のためにあつまった人々に競売の条件を告げ、競売物について競売の申し出を催告することによってはじまるのです。
 競売の申し出人には、債権者、債務者以外の人ならだれでもなれます。
 競売にかけられた物件は、いちばん高く値段をつけた人に競落されます。
 競落物は、代金をひきかえに買った人にわたされます。
 いちばん高い値段で競落するときは、執行吏はその値段を三回以上呼びあげ、それでも買手がつかないときは、その人に競落することになります。
 競売代金の支払い日は、ふつう競売条件に規定してあるものであるが、その期日の定めがないときは競売のおわる前に支払うことになっています。
 競売がおわれば、執行吏はその売上げ代金のなかから強制執行のためにつかった必要な経費を差しひいた残りの金額を債権者(貸主)にわたすことになりますが、その場合、元金と利息を合計したものと一致すれば、貸し借りの関係はなくなるわけです。

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 不動産、つまり土地や家屋などが差押えの対象となるときは、その強制執行は、強制競売と強制管理の二つの方法が考えられますがが、そのどちらをえらぶかということは債権者(貸主)の自由であり、また一つの方法だけによって強制執行をかけるか、あるいは二つの方法を合わせて執行するかも自由なのです。
 強制競売とは、不動産を第三者に売ってその代金で弁済をさせる方法です。
 強制管理とは、借主の不動産を差押えてそれを管理人に管理させ、その収益金、つまり地代や家賃などから、借金の返済にあたらせる、というものです。
 強制執行をするのは誰かといえば、不動産の場合はその不動産のある地域の地方裁判所が直接執行することになっています。

 不動産を差押えるうえでの法手続き、注意事項はつぎの通りです。
 債権者(貸主)は借主の不動産のある地方裁判所に強制競売申したて書を提出するが、その申立て書にはつぎの事柄を怠ってはなりません。
 不動産登記簿謄本。(登記所交付)建物または土地登記簿の謄本と税事務所の租税公課の証明書(市町村役場で交付)登記にかかる登録免許税。不動産価額の鑑定費の予約。賃貸借の取調申請書の提出と、それに要する費用。
 本書は一通、執行交付書の正本のほかに本文表示の添付書類をそえて提出しなければならないことになっています。そしてそれが確定判決であるときは、送達証明書に判決確定証明書をそえることになっているのです。
 競売は、強制競売の申したてによって、その手続きがはじまるのですが、裁判所は、債権者からの不動産競売の申立てがなされることによって、その手続きをはじめることになります。
 裁判所は、物件の差押えを債権者のためにあえてする決定書を債権者、債務者、登記簿上の抵当権者、質権者に送達します。
 また裁判所は、登記官吏にたいして不動産の登記簿に記入するように命じます。
 裁判所から債権者にたいして競売開始の決定書が送達されると、不動産に関する差押えの効力がうまれるのです。
 債務者は裁判所の命令によって不動産を差押えられることによってその処分権を失ってしまうことになりますが、しかし競落されるまでは所有権を失うことはありません。つまり債務者は、債権者の権利や利益をそこなわない程度に応じて差押えられた土地、家屋などの使用収益をゆるされるのです。
 ところで差押えをした債権者は、その後に配当加入をしてきた債権者(差押債権者以外の債権者)と担保権のある場合をのぞいて金額に応じて弁済をうけることになります。
 差押えは、登記によって公告され、そのことによって第三者は競売の事実を知ることになるのです。
 また家屋を差押えられたときは畳建具も家屋といっしょに差押えられることになるし、土地の場合は、地上にはえている樹木もふくまれます。
 不動産に関する競売は裁判所がおこなうことになっていますが、それを実際におこなうのはやはり執行吏であって、裁判所はそれについて指図や監督をするにとどまります。
 裁判所は、不動産のある市区町村役場に税金の申し出を催告して、そのあとで鑑定人に不動産の評価をさせ、その評価額を最低競売価額とします。
 裁判所は、競売期日と競落日を指定することになっており、競売は、公告がなされてから十四日以降におこなわれることになるのです。
 裁判所は、物件の差押えを債権者のためにあえてすることを、債権者、債務者、登記簿上の抵当権者、質権者に送達する。また裁判所は、登記官吏にたいして不動産の登記簿に記入するように命じるのです。
 裁判所から債務者にたいして競売開始の決定書が送達されると、不動産に関する差押えの効力がうまれます。
 競売のやり方はどうかというと、動産の場合とはちがい、裁判所内または不動産のある市区町役場、そのほか適当な場所でおこなわれます。また競売は裁判所の指図、監督のもとに執行吏がこれをおこないます。
 競売を開くと執行吏はその執行記録を各人に閲覧させることになっています。また不動産物件に特別の売却条件がつけてあるときは、その旨を告げたうえで評価額の申し出をするのです。
 値段は、裁判所できめた価額を親指の値段として、せりによっていちばん商い価額をつけた人に競落されることになります。
 競売に参加するのは第三者ですが、債権者も競売に参加し、買うことができますが、ただし、債務者は競売を申し出ることはできません。
 競買人は保証金として現金または有価証券で執行吏にあずけておかないと、その競売をする資格がありません。またその保証金は競売価格の十分の一となっています。
 そして競売をゆるされた競売人は、さらに高い競売人があらわれるまでは、その申し出は価格について法律上の拘束をうけることになっています。

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