連帯債務者になったら最後まで責任をとらなければならないか

 Eさんは親しい知人からたのまれて連帯債務者になったのですが、連帯債務者となったら最後まで責任を負わなければならないのでしょうか。
 この場合、Eさんは最後まで知人の借金の責任を負わなければならないのです。つまり連帯債務者となった以上、Eさんは知人とともに借りた金額を返済する義務があります。Eさんはその金を一円たりとも受けとっていなくとも返済の義務があるのです。
 連帯債務は、債務者の一人にたいしての金銭の受け渡しがあれば、他の債務者には金円の受け渡しがなくても金銭貸借は成立する、という規定が民法四三二条の規定にあるのだから。
 Eさんは一円の金も受けとっていないし、また使ってもいないにかかわらず、知人の債務について全額返済の義務を負わなければならないのです。

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 保証人というのは、金の貸主(債務者)が約束の期限が来たときに返済できないときに、その人にかわって返済の責任を負う人です。民法の四四六条にも「保証人は主たる債務者がその債務を履行せざる場合においてその責に任ず」とあります。このことから保証人は人的担保ともいわれています。
 金の借主が返済できないときは、一円の得にならなくとも、借主の借金の責任を負わなくてはならないワリのわるい役目です。したがって、とんでもない憂き目を見ることがあります。
 保証人になるには、万一のときには保証した金額を自分で支払うだけの覚悟をもつこと。保証する相手が、はたして借金を返済するだけの能力があるかどうかを冷静に判断して保証人になること。保証人になってくれと人からたのまれたときは、自分が借主になったつもりで考えること。そうすればおのずからなるべきかどうかがわかります。借金する金を何に使うのか、また借りた金を使った後はどうするか、契約どうり返せるかどうかなどについて借主とともによく検討すること。この場合、借主の態度が曖昧なら断固として保証人になることをことわるべきです。つい情にほだされてとか、利害関係でやむなくとか、は絶対にさけることです。
 要するに保証人は、借主が契約の期限に借金を返済できぬときにその責任をとって返済しなければなりません。保証人となってしまった以上、どんな弁解もゆるされないことになるのです。
 ただし、借主が百万円借りていた場合、保証人は債権者(貸主)との話し合いによって、そのうち五十万円を返すということができるし、また債務者(借主)の契約期間より短いあいだを保証期間と定めることもできます。
 借主が破産の宣告を受けて借金の支払いができなくなったときはどうするか。そのときは保証人は責任を免れることはできません。そして保証人が借主にかわって返した金は借主が破産している場合は、そのかわって支払った金を借主に請求しても無駄であるということになります。つまり支払ってもらうことはできないのです。
 要するに、保証人になるということは、特別の約束があるとき以外は、いうなれば保証人になった契約については最後まで責任をもたなければならないことになります。
 もっとも借主が保証人となったあとから借金を勝手にふやした場合はその増加した分についての責任はないのです。
 貸主は約束の支払い期日がくれば、借主の支払い能力に関係なく保証人にたいして支払いの請求をすることができますが、それに保証人はすぐ応じなければならないというものではないのです。
 借主をさしおいて保証人に借主が返済を催促してきたときは、まず借主に催促せよと抗弁する権利があります。
 保証人が、債務者(借主)に請求するよう抗弁したあとで、貸主が支払いの要求を怠ったり、そのためにあとで借主から借金を返してもらえなくなったときは、保証人は貸主がただちに催促すれば返してもらった限度で、保証の責任を免れることができます。
 借主と保証人にたいして、貸主が同時に支払いの請求をしてきたときは、保証人はこの催告の抗弁権を使うことはできません。
 保証人が抗弁権を出したときは、貸主はまず借主にたいして返済の要求をしたあとでないと再び保証人に返済の要求をすることはできません。
 ただし、つぎの場合、保証人の抗弁はみとめられないことになっています。

 ・主である債務者(借主)が破産の宣告を受けたとき、または行方不明となったとき。
 ・保証人がまえもって抗弁権を放棄したとき。
 ・連帯保証であるとき。
 ・保証人自身が破産の宣告を受けたとき。
 ・保証人にたいして和議開始、あるいは更生手続き開始のあったとき。

 貸主がはじめに直接保証人に返済を要求したり、または借主に催促し、そのあとで保証人に返済を請求してきたときはどうかというと、保証人は、借主に返済能力があること、差押えなどの強制手段ができることを証明して、債務者(借主)から債権をとりたてるよう債権者(貸主)に要求することができるが、これを保証人の検索の抗弁権といいます。
 ところで、保証人からそうした要求が出されると債権者は債務者の財産を差押える手段に出ますが、こうして保証人の検索の抗弁権にしたがって債権者がひとたび強制執行をすればその後債務者の資産状態が回復しても保証人は再び検索の抗弁権をつかうことはできません。
 なおまた、保証人が検索の抗弁権をつかっても債権者がすぐに執行しなかったことが理由で債務者から返済してもらえなくなった場合、そのときはそのできない分は保証人の責任ではないです。
 保証人が検索の抗弁権をすてたときまたは連帯保証をしている場合には検索の抗弁権はありません。
 保証人が、債務者にわかって債務(借金)の支払いをしたときは、その分を債務者から債なってもらう権利がありますが、これを保証人の求償権といいます。
 ただし、保証人が保証人になったことについて礼金をもらっていたり、逆にいっさいの礼をもらわないという約束のもとに保証人となった場合は、この求償権はないことになります。
 次に求償権の範囲についていうと、保証人が支払いその他の保証をしたことによって損害をこうむった金額と、損害金を出したあとの法定利息、または保証にあたって必要であった経費などということになっています。

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