不動産とは土地と建物

土地とは、人が支配できる地表の一部分で、この意味での土地は、連続した広い観念ですが、人為的に一筆ごとに地番によって区分したものが一個の物となります。権利の対象になる土地はこれであり、土地の個数は、一筆、二筆と筆数によって数え、一争の土地を数筆の土地に分けることもできる分筆や、数筆の土地を一筆の土地にまとめることもできる合筆があります。この土地の筆数は登記簿に表示されます。土地は単に地表上の地盤だげではなく、正当な利用の範囲においてその上下を含めます。この意味で上地は立体的な観念です。
土地の利用権は空中および地中に及ぶわけですが、都会生活の密集化は、空中、地中の立体的利用の要請が強く、空中権、地下利用権など、地表、地盤とは別に独立した権利の客体とされるようになってきています。土地の立体的理解の必要を感じさせる事態だといえます。地中の岩石や土砂は、土地の構成部分として土地に含まれることはいうまでもありません。しかし、鉱業法でいうところの鉱物は、国家がこれを採掘して取得する権利を保留しており、この意味では土地とは別の独立の物と扱われることになります。

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土地の定着物とは、持続的に土地に付着して使用される物であって、土地とは別個の独立物と考えられるものをいいます。この定着物は、土地とは別の独立の不動産として取り扱われるものと、定着する土地の一部として取り扱われるものとがあります。建物、立木法上の立木は、土地の定着物ではありますが独立の不動産として取り扱われており、樹木や稲立毛なども独立の物として扱われることがあります。これに対して、石垣、トンネル、溝渠、踏石、庭木などは土地に定着したままでは、土地と一体の権利変動の日的とされるにすぎず、独立性はありません。しかし、仮植中の樹木などは土地の定着物ではなく、動産であるとされており、土地上の貯油タンクは沈下して移動が困難な状況にあっても動産にすぎず、その取得に対して不動産取得税を課するのは連法であるとする判例もあります。
建物とは地上、地下に設けられた建設物で、建築中の建物でも屋根および囲壁を有し社会通念上一個の建物とされる状態になったときは建物となります。建物でも取壊し用として売却されるときは、定着性を欠くから不動産とはいえません。建物の個数は、土地とは違い、登記簿によるのではなく社会観念によって決まります。民法では建物を土地から独立した不動産であるとしていますが、欧米では土地だけが不動産で、建物は土地と一体のものとして土地に吸収され、独立の不動産とは認められていません。土地と建物を別々の不動産にしているのは、日本の法制の特色です。
立木や樹木については、一筆の土地またはその一部に生立する樹木の集団につき、とくに立木法によって登記すれば、一値の不動産として取り扱われ、立木法によらない樹木の集団または個々の樹木でも、明認方法があれば独立の不動産として取り扱われます。なお、田畑より刈取前の稲立毛も、集団をなしかつ明認方法がしてあれば土地とは分離して取引の対象とります。

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