公正証書作成の意義

公正証書とは、公証人が公証人法その他の法令に定めるところに従い法律行為その他私権に関する事実について作成した証書をいいます。契約内容を公正証書とする意味は以下の点にあります。
公正証書とは、このように公証人の作成に係る文書であり、公証人は法律の専門家であるために、その確認を受けることによりその契約内容についての法律関係が明確に規定されることとなること。
強い証拠力を持つこと。つまり民事訴訟上、私文書の場合はその提出者が成立の真正であることを証明しなければならないのに対して、公文書はその方式及び趣旨により公証人が職務上作成したことが認められるときは、訴訟の場において、真正な公文書と推定されるために、その成立の真正を争うものがその事実を証明しなければなりません。この意味で公正証書は将来の紛争を回避する予防司法的な作用があるということができます。
文書成立の日について確定日付の効力があること。確定日付とはその日付について完全な証拠力があると法律上認められる日付で、民法上は確定日付によらないと第三者に対坑できないことがあります。なお私署証書を公証人役場へ持って行って確定日付印をもらうことがありますが、これにより公正証書となるわけではないこともちろんです。
一定の金額の支払等に関する公正証書に強制執行認諾文言がある場合には、執行証書として債務名義となり、これに基づいて強制執行ができます。執行証書は最も手軽な債務名義の取得方法です。
以上が公正証書とする意義ですが、実際取引上ではいつでも債権者側だけで公正証書を作成できるように公正証書作成嘱託のための委任状と印鑑証明書を債務者側から徴求しておくことが多いのですが、この場合印鑑証明書は三ヶ月以内のものであることにも注意すべきです。公正証書を作成してもらう場合には、貸主、借主共に法人の場合には、それぞれ、商業登記簿謄本、代表者の印鑑証明書、代理人による場合には委任状と代理人の印鑑証明書そして印鑑を公証人役場に持参するします。なお、公正証書とする場合には、差入書方式は許されず、当事者全員の調印が必要であり、原本は公証人役場に保管し、同一内容の正本・謄本を作って債権者に正本を、債務者に謄本を交付されます。

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