マンション管理組合

マンションに代表される区分所有建物、は専有部分と共用的部分からなりたち。専有部分は、住居、事務所のような、一棟の建物で構造上区分され、独立して用途に供することができる部分です。共用的部分は、廊下、エレベーター、外壁など構造上、区分所有者の全員または一部の共用に供される建物の部分と敷地利用権です。専有部分の維持管理は、各区分所有者が行うことは当然ですが、建物の共用部分は全員または一部の区分所有者の共有です。このことは建物の附属物、付属の建物についても同様です。共有物は共有者が共同して維持管理しなければなりません。つまり区分所有権という所有権は、一方では従来からの民法二○六条での自由に使用収益処分できるところの所有権と、他の所有権者との必然的なかかりあいをもつところの共有権とが一体となった所有権であるということがいえます。

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民法上での共有は、例外的、一時的なものとして規定されています。したがって共有は分割請求をすることができるのが、その本質といえます。ところが区分所有権では、その性格上、共有的部分の共有を分割請求できません。分割請求は区分所有建物になじまないものです。したがって、この共有物に管理に関して分割を前提としない建物の存続するかぎりの共同関係が成立していることになります。この共同関係を民法上の組合とみるか、社団とみるかは、後に述べるように議論がありますが、区分所有者相互の間で一定の共同関係の存することは否定できません。この場合、区分所有者を構成員として一種の自治団体、管理組合が存すればいろいろと便利になります。このようにして認められたのが管理組合です。管理組合が存在しなくても区分所有者の間には、当然に、隠れた管理組合が存することになります。ただ、顕在化した場合に区分所有者相互の間は、民法や区分所有権法に先立って、組合規則、管理組合規約が通用されます。
管理組合はどのような性格なのかというと、基本的には、民決上の組合だとする説と社団だとする説とが対立しています。周知のように、団体に関して、この二つの型は顕著な差を持っています。その差を簡単に示せば、社団は、機関によって行動しその法律効果は団体自体に帰属するのに対し、組合では、各組合員自身および全員から代理権を与えられた者によって行動し、その法律効果は各組合員に帰属します。社団においては、社団員は総会を通して多数決によって団体の運営に参画しうるにすぎませんが、組合では、組合員各自が参画しうる権限を持っています。社団では、資産、負債ともに社団に帰属し、社団員は社社団の規則に従って資産から利益をうけ、出資または会費の払込みをすることによって社団の負債について有限責任を負うにすぎません。これに対し組合では、資産は各組合員の共有であって、ただそれは団体的拘束をうけているにすぎないと構成されています。また負債は組合員各自の負債であり、組合員として有する財産のほかに個人財産によっても責任を負います。社団は、法人格を与えるのに適し、組合ではそうではありません。しかし社会に存在する現実の団体は、段階的、連続的であり、この二つのいずれかに決定するのは困難です。したがって、このいずれかに無理にあてはめることは、適切な結論をひきだす方法ではありません。それぞれの間題ごとに同一団体をある関係では民法上の組合として、他の関係では社団の如く取扱います。それを構成する構成員の数、建物の大きさ、そこに存する共用部分の広さ、複雑さなどにもよりますが、管理組合は、基本的には、社団に近いというべきです。いわゆる木造長屋やテラスハウスなどのように共用的部分が壁、敷地の共有にすぎない場合は、おおげさに社団という必要はなく、民法上の組合であるといえば十分でになります。しかし、一棟が何十人、何百人から構成されていたり、さらに数棟から構成されている団地の場合に民法上の組合ということはできません。管理組合の性格は、このように基本的には社団に近いのですが、重要な点で組合的要素を残さざるをえないといえます。

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