物権の特性

物権が物の直接支配権であり排他性ある権利であるところから、これを規制する法である物権法には、それに応ずる特有の法理とルールが生じます。
物権が排他性ある権利であるところから、一個の物の上に内容の相容れない物権は二個以上成立せず、独立した一個の物のみが物権の客体になるという原理が生じます。これを一物一権主義といいます。この帰結として一個の物の一部分は、独立して物権の対象となりえず、独立の物の集合体も一個の物権の対象となりえないという法理があります。

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物権は排他性があるために、先発の物権は後発の物権をはじくという法理が働きます。既存の物権は、これと同一内容の物権の成立を排除する力を持たなければならず、たがいに相容れない数個の物権が併存するときは、順位によって優劣を決し、各々の内容が同一でないようにしなければなりません。ここに物権相互間の優先的効力の問題を生じます。
物権は排他性があり、優先的効力を与えられる極めて強力な権利であるために第三者に影響するところが、債権などに比べて非常に大きくなります。したがって物権取引においては、特にその安全について考慮する必要があります。そのために物権は、その存在や変動を、登記や占有というような方法で、広く一般に示すことが要求されます。いわゆる物権公示の原則がこれになります。対抗要件の間題がここから生じてきます。債権についてはこのような要請はなく公示の原則は存しませんが、不動産の賃借権などのように特に排他性が認められるときは、これが公示と結びついていることに注意すぺきです。
物権は、上述のように第三者に影響する強力な権利であるために、物権取引の安全を確保するには、その種類や内容をあらかじめ法定しておく必要があります。そして、新物権の創設や、既定の物権の内容変更を禁止する借置をとっておかねばなりません。ここに物権法定主義の根拠が求められます。
近代法は個人の意思を尊重することを建前としていますが、物権が上述のような排他的支配権で他に影響するところが大きいために、公益的見地から意思の自由を規制することが多くなります。したがって、物権に関する現定は、原則として強行規定となります。この点で排他性をもたない債権に関する規定が、原則として任意規定であるのと対照的です。

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