自動車・建設機械の差押え

 自動車または建設機械の差押えは、滞納者に対する差押書の送達により行う。この差押えに伴う手続としては、差押調書の作成のほか、次のものがある。
 自動車等を差し押えたときは、税務署長は、差押えの登記を関係機関に嘱託しなければならない。
 自動車検査証は、滞納処分のため必要があるときは、自動車の差押えに伴う附随執行として、動産の差押手続に準じて差し押えることができる。自動車損害賠償責任保険証明書について払自動車検査証と同様である。
 自動車等については、その滞納処分のため必要があるときは、徴収職員は、それらの財産の監守および保存のため必要な処分をすることができる。
 税務署長は、自動車等を差し押えた場合には、滞納者に対してその引渡しを命じ、徴収職員にこれらを占有させることができる。この場合には、動産の差押手続、第三者が占有する動産の差押手続および引渡命令を受けた第三者の権利保護に関する規定と同様の手続により処理する。
 徴収職員は、占有した自動車等を、滞納者またはこれを占有する第三者に保管させることができる。この場合には、封印その他の公示方法により、それが徴収職員の占有に係る旨を明らかに表示しなければならないし、また、保管させた自動車等については、その運行または使用を許可する場合を除き、徴収職員は、その運行または使用をさせないための適当な措置を講じなければならない。
 民事執行における自動車等の差押えにあたっては、執行裁判所はその開始決定において、債務者に対し自動車等を執行官に引き渡すべき旨を命じ、執行官が強制競売の開始決定の見せられた日から1か月以内に自動車等を取り上げることができないときは、執行裁判所は、強制競売の手続を取り消さなければならないことになっている。

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 滞納処分による差押えがされている自動車等に対しても、強制執行または担保権の実行としての競売をすることができる。この場合においては、次の点に留意する。
 自動車等に対し強制競売の開始決定があったときは、裁判所書記官から徴収職員に対しその旨が通知される。
 強制競売開始の通知を受けた自動車等を換価するときは、徴収職員は、差押債権者に対し公売の通知をする。
 滞納処分による差押え径に強制執行または競売が開始された自動車等について滞納処分による差押えを解除すべき場合において、当該差押競合自動車等につき強制執行または競売による差押え前に参加差押えがされているときは、その参加差押えに係る滞納処分による差押えの効力の発生は、強制執行または競売による差押えの時以前に遡らない。
 執行裁判所に対する差押競合自動車等の売却代金の残余の交付等は、動産の場合に準ずる。
 強制執行続行の決定の申請および強制執行続行の決定があった場合については、動産の場合に準ずる。
 差押競合自動車等に対する後行の強制執行または競売の手続の制限等については、不動産の場合に準ずる。
 差押競合自動車等について強制競売の申立ての取下げ等があった場合における徴収職員への通知については、不動産の場合に準ずる。
 差押競合自動車等について、換価処分による権利移転の登記の嘱託をする場合については、不動産の場合に準ずる。
 滞納処分による差押えがされている自動車等に対して強制執行または競売が開始された場合において、徴収職員が自動車等を占有していないときは、上記によるほか、次により処理する。
 徴収職員が、自動車検査証その他自動車の権利移転のために必要な書類(自動車検査証等)を取り上げている場合において、裁判所書記官から強制執行または競売が開始された旨の通知を受けたときは、自動車検査証等を占有している旨を執行裁判所に通知する。また、滞納処分による差押えを解除すべきとき、または強制執行もしくは競売の続行決定があったとぎは、自動車検査証等を執行裁判所に引き渡す。
 執行官が自動車等を占有している場合において、滞納処分により当該自動車等を換価するときは、徴収職員は執行裁判所に対し執行官にその自動車等の引渡しを命ずることを請求し、必ず引渡しを受ける。
 差押競合自動車等について、執行官が、その自動車等の引渡しを受けたときは、その旨の届出が執行裁判所にされるが、この場合には、裁判所書記官から徴収職員に対しその届出がされた旨の通知がされることになっている。
 徴収職員は、差押競合自動車等について滞納処分による差押えを解除したときは、その旨を執行裁判所に通知しなければならない。
 滞納処分による差押えがされている自動車等につき強制執行または競売が開始されている場合において、徴収職員が自動車等を占有しているときは、上記によるほか、次により処理する。
 徴収職員は、裁判所書記官から強制執行または競売が開始された旨の通知を受けた場合において、自動車等を占有しているときは、その旨を執行裁判所に通知しなければならない。この場合において、徴収職員が自動車検査証等を取り上げているときは、その旨もあわせて通知する実務上の取扱いがされている。
 徴収職員は、滞納処分による差押えを解除すべきとき、または強制執行もしくは競売の続行決定があったときは、滞納処分による差押えの際債権者、債務者、所有者および競売の申立人に対抗することができる権限を有しない自動車等の占有者に対し自動車等を執行官に引き渡すことを命じられている占有者以外の第三者が占有していた自動車等につき、その者が執行官に引き渡すことを拒んだ場合を除き、その自動車等を執行官に引き渡さなければならない。この場合における引渡しの手続等は、動産の場合に準ずる。
 徴収職員は、徴収法第81条の規定により同法第55条各号に掲げる者のうち知れている者および交付要求をしている者に対し差押解除の通知をするときは、その自動車等につき強制執行がされている旨をも通知する。
 徴収職員は、自動車等を執行官に引き渡したときは、その旨を滞納者に通知する。
 自動車等の取上げを命ずる方法を併用していない場合、滞納処分による差押えがされている自動車等に対して仮差押えの登録をする方法による仮差押えの執行がされた場合には、滞納処分により差し押えられた不動産に対する仮差押えの執行の場合に準じて処理する。
 滞納処分による差押え後、仮差押えの執行前に参加差押えがされ、徴収職員が自動車等を占有している場合において、その差押えを解除すべきときは、参加差押えをした徴収職員等から引渡し方の申出があったときを除き、自動車等は滞納者に返還する。この場合には、自動車等を引き渡した旨を仮差押えの執行裁判所に通知する。
 滞納処分による差押えがされている自動車等に対して仮差押えの登録をする方法と自動車等の取上げを命ずる方法を併用する仮差押えの執行がされた場合において、徴収職員が自動車等を占有していないときに、徴収職員が自動車等を占有しているときは、それぞれ準じて処理をする。
 滞納処分による差押えかされている自動車等に対する自動車等の取上げを命ずる方法による仮差押えの執行。
 徴収職員が自動車等を占有していない場合。滞納処分による差押えがされている自動車等に対して、その取上げを命ずる方法による仮差押えの執行がされ、かつ、その旨の通知および執行官が自動車等を保管している旨の通知があった場合において、徴収職員が自動車等を占有していないときは、次により処理する。
 当該自動車等を換価する場合には、仮差押債権者に対し公売の通知をする。
 仮差押えの申請が取り下げられたとき等には徴収職員に対して通知がされる。
 差押えを解除した場合においては仮差押えの執行裁判所に対して通知をする。
 差押えを解除した場合における徴収職員に対して通知をする。
 自動車等を滞納処分により換価した場合には、その旨を仮差押えの執行裁判所に対して通知をする。
 自動車等の滞納処分による売却代金の残余は、滞納者に交付する。
 執行官が自動車等を保管している場合において、自動車等に著しい価額の減少を生ずるおそれかおるとき、またはその保管のために不相応な費用を要するときは、執行官は、その旨を徴収職員に通知することになっている。この通知を受けた場合には、徴収職員は、換価の要否を検討し、次により処理する。
 自動車等を換価する必要があるときは、執行官からその引渡しを受けて、すみやかに換価する。
 納税の猶予中などの理由により、自動車等を換価することができない場合で、その換価をしなくても徴収上弊害がないと認められるときは、差押えを解除する。
 滞納処分による差押えがされている自動車等に対して取上げを命ずる方法による仮差押えの執行がされ、かつ、その旨の通知があった場合において、徴収職員が自動車等を占有しているときは、下記に定めるところによるほか、滞納処分による差押えがされている自動車等に対し強制執行が開始された場合において、徴収職員が自動車等を占有しているときと同様の処理をする。
 徴収職員は、裁判所書記官から自動車等の取上げを命ずる方法による仮差押えの執行がされた旨の通知を受けた場合には、自動車等を占有している旨を仮差押えの執行裁判所に通知しなければならない。
 徴収職員は、滞納処分による差押えを解除すべきときは、滞納処分による差押えの際債権者および債務者以外の第三者が占有していた自動車等で、その者が執行官に引き渡すことを拒んだ場合を除き、その自動車等を執行官に引き渡さなければならない。この場合における引渡しの手続等は、動産の場合と同様である。また、滞納処分による差押え後、仮差押えの執行前に参加差押えがされている場合も同様である。

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