徴収職員の地位

 第三債務者から事情届がされた場合には、徴収職員は、その旨を執行裁判所に通知しなければならない。
 金銭債権の一部につき滞納処分による差押えをしている場合には、上記の通知書に「供託書正本の保管を証する書面」を添付しなければならない。この場合の書面は、供託書正本をコピーし、その適宜の箇所に「供託書正本を保管していることを証明する」旨を記載したうえ、税務署長の官印を押捺した書面によることとされている。
 強制執行による差押え前に滞納処分による差押えが2以上されている場合において、第三債務者から事情届がされたときは、徴収職員は、他の滞納処分による差押えをした徴収職員で第三債務者から事情届がされていない者にその旨を通知する。この場合における供託書正本の保管を証する書面の添付については、上記と同様である。

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 先行する滞納処分により差押えをした徴収職員は、その債権を取り立てることができるし、また、供託されたときは、差し押えた債権の範囲内で、供託所からその払渡しを受けることができる。この取立て等にあたっては、次の点に留意する。
 差押債権は、その額が差押えに係る国税その他徴収法第129条第1項各号に掲げる債権の合計額を超える場合であっても、原則として、その差押えに係る金銭債権の全額を取り立てる。
 差し押えた債権の一部に相当する部分につき供託金の還付を受けたときは、その残余について差押解除の処理をし、執行裁判所にその旨を通知しなければならない。この場合には、供託官から返還を受けた供託書正本を、上記の書面に添付する。
 差し押えた債権の一部について供託金の還付を受けるときは、その還付を受けた金額を配当して残余が生じることのないように留意する。
 差押競合債権に係る第三債務者からの取立金、供託された金銭の払渡金または売却代金について滞納者に交付すべき残余が生じたときは、徴収職員は。これを執行裁判所に交付しなければならない、また、残余が生じなかった場合には、その旨を執行裁判所に通知する。
 登記(登録を含む)関係機関は、差押競合債権で権利の移転につき登記を要するもの、または登記された抵当権等によって担保されるものについて換価処分による権利移転の登記をしたときは、強制執行による差押えの登記を職権でまっ消しなければならない。
 滞納処分による差押えを解除したときは、徴収職員は、その旨を夜行の強制執行に係る執行裁判所に通知するとともに、その旨を交付要求をしている他の徴収職員等にも通知しなければならない。この場合には、強制執行による差押えがされている旨をも通知する。
 執行裁判所は、徴収職員が払渡しを受けた後の残余の供託金および徴収職員から交付を受けた残余金について配当を実施する。この配当手続には、通常の例に従い、徴収職員も配当参加をすることができる。
 先行の滞納処分手続がなんらかの理由により進行しないときは、後行の強制執行に係る差押債権者は、強制執行続行の決定の申請をすることができる。
 この強制執行続行関係については、一般の場合と同様であるが、なお次の点に留意する。
 強制執行続行の決定があったときは、裁判所書記官は、すみやかにその旨を第三債務者に通知することとされている。第三債務者は義務供託をすることになる。
 強制執行続行の決定があったときは、滞納処分による差押えについては、滞調法第36条の3第2項本文の規定による通知があったものとみなされる。
 この結果、滞調法第36条の10第1項の規定により、供託された金銭について執行裁判所が配当を実施する場合には、滞納処分による差押えの特に交付要求があったものとみなされる。
 この場合には、徴収職員は、すみやかに差押えに係る国税の額等を記載した書面を執行裁判所に送付しなければならない。
 強制執行続行の決定があった場合において、徴収職員がその目的となっている動産の取立てをしているときは、その動産を執行官に引き渡さなければならない。
 強制執行続行の決定があった場合において、滞納処分による差押えに係る国税を徴収するためには、徴収職員は、執行官にその動産の引渡しをする日までに執行裁判所に交付要求をしなければならない。
 差押競合の条件付等債権については、譲渡命令、売却命令、管理命令その他相当な方法による換価を命ずる命令は、強制執行続行の決定があったときを除き、滞納処分による差押えが解除された後でなければすることができない。
 差押競合の条件付等債権で動産の引渡しを目的としないものについて強制執行続行の決定があった場合は、徴収職員は、滞納処分による差押えに係る国税を徴収するためには、執行裁判所に交付要求をしなければならない。

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