滞納処分続行承認の決定

 二重差押えをした動産について滞納処分に先行する強制執行が中止または停止されたときは、税務署長は、執行裁判所に滞納処分承認の決定の請求をすることができる。
 強制執行が中止される場合とは、和議開始決定がされた場合、更生裁判所から強制執行の中止命令がされた場合、更生手続開始決定がされた場合、会社整理の開始命令がされた場合、会社の特別清算の開始命令がされた場合、裁判所から強制執行の中止命令がされた場合などがあり、また、強制執行が停止される場合とは、民事執行法第39条第1項各号に掲げる文書が提出された場合である。

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 裁判所は、上記の請求があった場合において、相当と認めるときは、滞納処分の続行を承認する旨の決定をしなければならず、この滞納処分続行承認の決定は、執行官に告知することによってその効力を生ずる。
 なお、滞納処分続行承認の決定に対しては不服を申し立てることはできないが、この請求を却下する決定に対しては、徴収職員は、執行裁判所に執行異議を中し立てることができる。
 滞納処分続行承認の決定があったときは、強制執行による差押えは、滞納処分による差押え後にされたものとみなされる。
 なお、滞納処分続行承認の決定があったときは、執行官は占有している動産を徴収職員に引き渡すこととされている。この引渡しを受ける方法および引渡しを受ける場合の処理等については、強制執行による差押えの取消し時の処置に準じて行うこととなる。
 滞納処分は、仮差押えの執行がされていても妨げられないから、仮差押えの執行がされた動産についても滞納処分による差押えおよび換価等の手続を進めることができる。この場合の手続の調整については、次のとおりである。
 執行官は、仮差押えの執行を取り消す場合には、滞調規則第30条において準用する傍訓規則第11条に規定する事項を記載した書面(仮差押執行取消書)を徴収職員に交付することにより行う。
 仮差押えの執行がされた後に滞納処分による差押えをした動産について滞納処分による差押えを解除すべきときは、その動産を執行官に引き渡さなければならないが、この引渡しの手続については、強制執行による差押え後に滞納処分による差押えをした動産について、差押えを解除する場合の手続に準ずることとされている。
 参加差押えがされている場合において、滞納処分による差押えを解除すべきときは、その動産をその参加差押え以上の参加差押えがされているときは、そのうち最も先にされたものをしている徴収職員等に引き渡さなければならないが、その動産の引渡しに際して、参加差押えをしている徴収職員等に対し、その動産について仮差押えがされている旨を「差押解除通知書」に記載して通知しなければならない。
 徴収職員は、上記により動産を参加差押えしている徴収職員等に引き渡したときは「差押財産引渡通知書」により、執行官に通知しなければならない。
 仮差押えの執行がされた後滞納処分による差押えをした動産の売却代金または有価証券の取立金について滞納者に交付すべき残余が生じたときは、徴収職員は、これを執行官に交付しなければならず、また、売却代金または取立金の残余が生じなかったときは、徴収職員は、その旨を執行官に通知しなければならない。
 競売による差押えがされている動産に対する滞納処分については、強制執行による差押え後に滞納処分による差押えがされた動産に関する規定に準じて処理する。

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