滞納処分による差押えがされている動産に対する仮差押え

 仮差押えの執行は、滞納処分による差押えがされている動産に対してもすることができる。
 滞納処分による差押えがされている動産に対する仮差押えの執行は、執行官が滞調規則第14条において準用する同規則第5条に規定する事項を記載した書面(仮差押執行書)を徴収職員に交付することによって行われる。
 執行官は、仮差押えの執行を取り消す場合には、滞調規則第14条において準用する滞調規則第11条に規定する事項を記載した書面を徴収職員に交付することにより行う。

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 滞納処分による差押え後に仮差押えの執行がされた動産について滞納処分による差押えを解除すべきときは、徴収職員は、その動産を執行官に引き渡さなければならない。この場合の手続については、二重差押えがされた動産について、滞納処分による差押えを解除すべき場合の手続に準ずる。
 滞納処分による差押えの際債権者および債務者以外の第三者が占有していた動産で、その者が執行官に引き渡すことを拒んだものについては、執行官に引き渡すことを要せず、この場合には、滞納処分による差押えが解除されたときは、仮差押えの執行は、この効力を失うこととなる。ただし、その動産について、参加差押えがされているときは、この限りではない。これらの場合の手続については、二重差押えがされた動産について、滞納処分による差押えを解除すべき場合の手続に準ずる。
 滞納処分による差押え後仮差押えの執行がされた動産の滞納処分による売却代金または有価証券の取立金について滞納者に交付すべき残余が生じたときは、徴収職員は、これを執行官に交付しなければならず、また、売却代金または取立金の残余が生じなかったときは、徴収職員は、その旨を執行官に通知しなければならない。
 上記により執行官が交付を受けた金銭は、仮差押えの執行がされている動産を他の債権のための強制執行により売却した場合における売得金とみなされる。
 滞納処分による差押えがされている動産を目的とする競売については、滞納処分による差押え後に強制執行による差押えがされた動産に関する規定に準じて処理する。
 滞納処分による差押えは、強制執行による差押えがされている動産に対してもすることができる。
 強制執行による差押えがされている動産に対する滞納処分による差押えは「差押書及び交付要求書」を執行官に交付することにより行う。
 強制執行による差押えがされている動産に対する滞納処分による差押えをする場合において「差押書及び交付要求書」を交付するのは、その差押えのみによっては交付要求の効力は生じないため、あわせて交付要求をする必要があることによるものである。
 二重差押えをした動産については、公売その他滞納処分による売却のための手続は、滞納処分続行承認の決定があったときを除き、強制執行による差押えが取り消された後でなければ、することができない。なお、二重差押えをした動産について、さらに民事執行法の規定による動産執行の申立てがあり事件の併合が行われた場合において、先の差押債権者が動産執行の申立てを取り下げたときまたはその申立てに係る手続が停止されもしくは取り消されたときは、民事執行法第125条第3項後段の規定により、後の事件のために差し押えられたものとみなされるので、滞納処分による換価は進めることができない。
 二重差押えをした動産について強制執行による差押えを取り消すべきときは、執行官は、その動産を徴収職員に引き渡さなければならないこととされている。この場合においては、執行官から滞調規則第25条第1項に規定する書面(引渡通知書)またはこの書面に同条第2項に規定する書面(引渡依頼書)を添付したものにより徴収職員に通知されるので、この通知を受けた徴収職員は、通知があった引渡しの場所において動産を受け取らなければならない。なお、執行官以外の者で動産の保管をしている者から受け取るときは、徴収職員は、執行官からの「引渡依頼書」をその者に交付するものとされている。
 徴収職員は、引渡しに係る動産について必要があると認めるときは、その動産を滞納者またはこれを占有する第三者に保管させることができる。第三者に保管させる場合における第三者の同意および滞納者または第三者に保管させる場合における動産への差し押えた旨の表示方法については、通常の滞納処分による差押えの場合と同様である。
 徴収職員は、上記により動産の引渡しを受けたときは、「差押財産引受通知書」により、すみやかに、その旨を執行宮、滞納者および執行官に対して交付要求をした徴収職員等で執行官から通知があった者に対して通知しなければならない。
 徴収職員が執行官から「引渡通知書」を受領した日の翌日から現実に動産の引渡しを受けるときまでの間の保管費用は、滞納処分費とされるが、その保管費用は執行官が支払うものである。

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